好きって言わせる方法

４４ 北山side ページ45

「なんだあいつ、
藤ヶ谷先輩相手に顔赤くしやがって」






ぶつぶつとそう言いながら服を脱いでると、隣に人影が






「すいません、隣失礼します」


「あ、どーぞー」






さっきの藤ヶ谷先輩が、俺の隣のロッカーにきて風呂の準備を始める





しっかし、近くで見ると本当にイケメンだな


身長も俺より全然高ぇーし、俺のが年上とは思えないほど色気がすげぇ








.





「…なんか俺に付いてますか？」


「…はっ！いや！ごめん！」




うっかり見とれてて、藤ヶ谷君に不審がられて慌ててそのまま風呂まで向かう








.








「あー気持ちいー」




お湯に浸かって、仕事の疲れが一気に吹き飛ぶようなこの感じが堪らなく好きで気付けばかなりの頻度でここに来てる


最近はみかがいる日にしか来てないけど、みんないい人だし居心地もいいし









.






「気持ちいいっすね、ここ」





チャプンと隣に藤ヶ谷君が入ってきて、並んで風呂に入っているという異様な光景








「藤ヶ谷君みたいな若者がここ来るなんて珍しいけどねー」


「そっすか？俺結構こういうとこ来ますよ」


「見かけによらず庶民派なんだな」


「それみかちゃんにも言われたんだけど、そんな俺高級なとこのイメージなのかな」







そういって笑う藤ヶ谷君の笑顔に、思わず俺がキュンとしてしまう


いやいや、そっち系ではないけど
すげー破壊力








「そういや、みかと高校同じだったんだよなー？」


「学年は２つ上でしたけどね、委員会で一緒だったんすよ」


「へぇー」


「可愛かったですよ、高校時代から」


「…そっすか」








俺は高校時代のみかは知らないし、それを知ってる藤ヶ谷君をちょっと羨ましく思ってしまう自分がすげーやだ

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