嘘つきなキス

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「うーん…、最初に会ったのが魔女の格好してたからですかね？」


「はは、確かにそれはインパクトあるね」


「会場での場違い感も半端ないから目立つしな」


「こら、ニカ」








場違い感…。

ぐさっ、と痛いとこを突く二階堂さんに
やめなさい、って怒ってくれてる宮田さん。








「いや、いいんです本当のことだから…」


「いやいや、そんなことないよ？」


「なんだかどうしたらいいのか分からなくて。
前の方に行ってもどこでどうしたらいいのか分からなくて周りに迷惑かけそうだし」


「真面目かっ」


「だからニカっ！」








口が悪いぞ！ってまた怒ってくれてる宮田さんは
凄くいい人なんだろうなぁって思う反面
二階堂さんへの苦手意識が強まる私。









「みつとはもうしたの？」









ここでいきなり横から話しかけられて
ていうか、今まで無言だったのに第一声がとんでもない質問すぎて。









「へっ？」


「こら、玉！そんな変なこと聞くんじゃないよっ」


「だって気になるじゃん？」








じーっと隣からビー玉みたいの瞳で見つめられて







「し、しました……」









思わず本当のことを言ってしまい
シーン、と静まり返った。




や、やばい………
これは答えを間違えたパターン？

どうしようかとグラスを無意識に強く握りしめてると、








「んはは、超正直っ」









急に爆笑し始めた玉森さん。

その笑い声で一気に皆がなんだよ〜、って笑い始めて場が和んだ。

いや、ていうか元はと言えば玉森さんの変な質問のせいなんだけど。









「気持ち良かった？みつの」


「えっ？！」


「あ、さすがにそこは正直に言わないのね」


「き……気持ち悪くはなかったですよ…」


「んはは、気持ち悪いって逆にどんなん」








綺麗な顔立ちだし、大人しかったし
一番取っ付きにくい感じだと思ってたのに
とっても人懐っこく笑うんだなぁって。

玉森さんだけ彼女さんが来てなかったこともあってか
そこからなぜか私は玉森さんとずーっと話してた。

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