MAD BOY

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数日後




一「ねえAちゃん彼氏できたの？」



『んぇ？なんで？』



一「友だちが大学でAちゃんが男の子といるところ見たって言ってた」




ソファで寛ぎながら一緒に夕食後のコーヒーを飲んでいた時にそんな事を言われて




『あら〜バレちゃったか』



一「なんでいつも言ってくれないのー」



『ごめんごめん』




前言撤回
なんとなく言えないんじゃない



ちゃんと理由がある



一成に彼氏の存在がバレると1週間以内に振られてしまうというありがたくないジンクスがあるから




一「もう〜」




なんて口を尖らせながらいかにも拗ねてますっていう表情をしている



拗ねてる一成もちょっとかわいいかも
とか関係ないことを考えていると





ぎゅっ





と一成の高い体温が直接伝わってくるみたいに抱きしめられて




一「俺… Aちゃんに彼氏できるのいやなの…」




『んぇ』



一「俺のAちゃんなのに… 彼氏できたら俺との時間少なくなるじゃん…」



『そ それは…そうかもしれないけど』



一「いいの？俺と一緒にいられなくなっても」




わたしの耳元で囁きながら抱きしめる腕の力がどんどん強くなる




『で でも汐恩くんも…同じくらいたいせt…』


一「…やだ」


『え…』


一「嫌なの 俺が …お願い…別れてっ」




いつからだろう



一成がわたしにこんなに甘々になったのは



そしてかく言うわたしも



こんな一成に甘い




一「Aちゃん…？」




わたしより高い位置にある頭だけど上目遣いのようなこちらに縋るような表情で見つめてくる一成に



あぁ これはもうわたしの敗けだと諦める







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