MAD BOY

scratch （shosei） ページ26

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一緒に住んでいるおうち





祥「あぁ無理死ぬ…」


『どうしたの…？』



彼は私の恋人の祥生くん



口癖は


無理


つらい


死にたい


の3点セット



わたしが大丈夫？と聞くといつも“大丈夫やで”と

垂れ目をさらに垂らしながら言う



笑顔のつもりかもしれないけど


わたしにはすごくつらそうに見える



本当は大丈夫じゃないくせに


強がるのが彼の悪いところ



でもそんなところもすき



わたしに心配かけないようにって彼なりの気遣いなんだろうけど


無理...って口に出してる時点でもう心配になってるからね？




祥「ごめん...」


『ん...？なにが どうしたの？』


祥「いや... いつもこんな感じでさ


Aちゃんに申し訳ないなって」


『んーん 気にしないで もう慣れたもん(笑)』


祥「もうAちゃん〜


いやや... 情けなくなる...


しにた...」


『ええぇ』



いつもこんな感じ


でもいつでもわたしのことを考えてくれていて

優しすぎる祥生くんだからこそなんだろうなと思うと愛おしい気持ちになる




＿＿＿＿＿




夜




久しぶりに祥生くんとお風呂に入ることに



『あ... また増えてる』


祥「...」



祥生くんの左の手首には無数の傷がある


赤くなってる


まだ付けたばかりの傷がいくつかあった



祥「ごめん...」



『謝らなくていいよ


わたしが口出しすることでもないし


それで祥生くんの心が安まるなら』




傷を撫でて祥生くんを見つめる




祥「Aちゃん...」




祥生くんも顔を上げて見つめ合う



『ん...？』


祥「すきだよ...」


『うん...』



祥生くんはわたしの目を見つめたまま顔を近づけてきて



静かに唇を重ねた




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