MAD BOY

real（takumi） ページ19

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景「Aさぁ〜ん」



今日は職場の先輩の送別会


お隣に座っているのは後輩の景瑚くん


彼が新入社員としてこの部署にきた時に教育係りを担当したわたしは


彼にとても懐かれてしまった



『景瑚くんだいじょうぶ？
あんまり飲みすぎないでね』


景「はぁい」




1時間後




『與那城さん何か飲まれます？』


奨「いや もうお酒はいいかな
ありがとうね

それより... だいじょうぶ？(笑)」


與那城さんの視線の先


わたしの腰にしっかり絡みついている長い腕


景「んん... ﾑﾆｬﾑﾆｬ...」


『あぁ まぁだいじょうぶです(笑)』


景「...おれは...スパイダーマンになるの...(ｽﾔｽﾔ」


奨「寝言の癖すごいな」




暫くして解散することになった



『景瑚くん？起きて？』


今もなおわたしに巻き付いている景瑚くんの腕


景「んーあと5分...」


『ここはお家じゃないよ？
ほら帰るよ』


それでも起きない景瑚くんに痺れを切らして


奨「こら！」


とデコピンする與那城さん


景「いてっ！」


奨「ほら Aちゃん動けなくて困ってるから
早く起きろ」


景「はぁ〜い」


與那城さんに言われてゆっくりと起き上がる景瑚くん


わたしを抱きしめたような体勢のまま顔だけ上げるから


『ち...近いよ』


景「Aさん？」


『なに...』


景「照れてる？」


『照れてないよ』


景「嘘

だって顔あか...」

奨「はいはいそこまで！帰るぞー」



景瑚くんの腕の力が緩んだ瞬間

わたしはすぐ與那城さんの近くに避難した


『すみません ありがとうございました』


奨「だいじょうぶ？

ごめんね」


『與那城さんが謝ることじゃないですよ
だいじょうぶです 後で叱っておいてください(笑)』


わかった(笑)と言って與那城さんは景瑚くんを抱えてタクシーに乗り込んだ


疲れたな... わたしも帰ろ




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