MAD BOY

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ある日わたしは冷静になってしまった


こんな生活は間違っていると気づいてしまった


逃げなきゃ


ここから出なきゃ



景瑚くんが仕事に行っているタイミングで


部屋を出ようとした


でも



景「何やってるの？」


『！？』


景「悪い子にはお仕置きだよ？」



わたしに馬乗りになる景瑚くん



景「ねぇ 何しようとしてた？」


『...』


景「逃げようとしたでしょ」



不気味なその表情に恐怖心が煽られる


こわい



景「Aは俺のこときらい？」


ふるふると首を横に振る



景「じゃあもう


逃げようなんて思わないでね？」



わたしはもう何も言い返せなかった



景「俺がAを幸せにしてあげるからね？」


『うん...』


震える声で返事をする



景「いい子」


＿＿＿＿



その日から景瑚くんに逆らうことはやめた


諦めた


よく考えたらわたしはとても幸せなのかもしれない


好きな人と好きなものを食べて好きなだけ居られる


なんて素敵なの


そう思い込むことでわたしは心を保っている


それに景瑚くんが好きなことにかわりはない


愛のかたちは人それぞれ


景「A 好きだよ」


『わたしも好き』


景「Aは幸せ？」


『うん！』


景「ははっ 俺も幸せ」



ここは景瑚くんとわたしだけの特別な世界




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