MAD BOY

neighbor （sho） ページ1

.




4月



今日から新しい部署で働くことになった


前の部署には同期が居なくて寂しかったけど新しい部署には居るかなぁ...

はぁ... 緊張するなぁ...



『...おはようございます』


「お〜！おはようA！」


『わ、純喜くんじゃん ひさしぶり』



わたしが職場に着くなり元気な声で話しかけてくれたのは同期の河野純喜くん

いつも明るくて太陽みたいな人

内気なわたしにもたくさん話しかけてくれる

同期の中でも男女問わず人気者



純「元気してたか〜？」

ってにこにこしながら頭をぽんぽんしてくる



『元気だったよ、いちおう！(笑)』


純「いちおうってなんやねん(笑)」



なんて話してたら始業の時間になった


純喜くん居てよかった

頭ぽんぽんされちゃった... ってどきどきしたのは純喜くんには秘密



慣れない仕事に戸惑いながらもなんとか初日を終えることができた


『ふぅ...』

と一息つく


純「なに溜息ついてんねん
ほら 飲み行くぞ」


『...え？』


純「早く準備しないと置いてくぞ〜」


右手をひらひらさせながらわたしの横から立ち去っていく純喜くん


え？......え？


『ちょ ちょっと待ってよ〜』


急いで帰る支度をするわたしの声は聞こえていないようで


『おつかれさまでしたっ！』


と逃げるように職場を後にした



その後純喜くんと近くの焼き鳥屋さんに向かった

ひさしぶりに純喜くんとお話して
あ〜 やっぱりかっこいいなぁ なんて浮かれ気分



純「今日はありがとう！明日からもまた一緒にがんばろな」


明日も仕事だからって早めの時間に解散

もう少し一緒にいたかったな って思ったのも純喜くんには秘密ね



ほろ酔いで自分のマンションまでつくとドアの前に人影

近づいてみるとわたしの住んでる隣の部屋のドアの前で“あれ〜？おかしいな...確かにここに入れたんだけど...”とぶつぶつ言っている男性がいた



『あの...どうかされたんですか...？』


「えっ...？あぁ...どうやら家の鍵を失くしてしまったみたいで...」




.

.→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す