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part.46 ページ49

th side




心配そうに眉を下げて僕の顔色を伺いながら言ってくれたその一言。
あぁ、もう。


泣くなよ、僕。
これ以上ダサいとこ見せたくないのに。



『てて、てて、?よしよし、だいじょーぶ。』


th「ばか、っ、あーもう、!」




その一言を、ずっとずっと待ってたんだ。
どれだけ卑怯になってでも、誰かを蹴落としてでも僕はAちゃんを手に入れるよ。



th「僕も、愛してるっ、!」


『わ、!……におい』


th「気づいてくれた?好きだったでしょ、これ。
今日までずっと、一日たりともほかの香水を使ったことなんてないんだよ。

今日みたいな日を、毎日願ってた。」



ぎゅうと抱きしめると、すぐに匂いに気づいてくれた。


そうだよ、全部君のためだよ。
この香水をつけてたら、いつもいい匂いだって寄ってきてくれたから。


そんな、叶うはずもない少しの思い出にまで縋ってた。
ほんとはこんな甘ったるい香水好きじゃない。


君以外はありえないんだよ。
自分でも信じられないくらいに、君しかいない。


こんなに僕を狂わせるのはAちゃん1人だよ。




『ふふ、ててはばかだねぇ。こんなに近くに寄らないと匂いなんて気づかないのに。
それなのに、つけてたの?』


th「うるさい。」





綺麗な顔にはあまり似合わない、無邪気な笑顔を浮かべるAちゃん。
まだ、その笑顔でいてくれたんだね。


僕と一緒に過ごした証のひとつ。





僕だけがAちゃんの全てでありたい。
早く、僕の部屋に連れて帰りたい。


そのためにはしっかり現状を知っとかなきゃ。




th「ねえ、Aちゃん。Aちゃんはどうしてここに居るの?」


『えと、付き添い、?ここに用がある人と一緒に来たの。
……今は、その人と一緒に住んでる、から…』




少し言いずらそうにして、語尾が小さくなっていく。
偉いね、ちゃんと個人情報守れて。



th「その人が好き?僕よりも好き?」


『ぁ……、わかんない。…でも大切な人。』




そう、よかった。
まだジョングギはその段階だったんだね。


それなら、余裕で奪えるや。




th「僕の気持ちをもう一度聞いて欲しい。
だから、僕の部屋に来て。

僕の愛を、Aちゃんだけに向けた愛を聞いてよ。」








誰よりも君に恋してるから。









.

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アや(プロフ) - やばいですめっちゃ楽しみです続き!! (2022年1月7日 3時) (レス) @page46 id: df745531ec (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - ほんとに続きが楽しみです!!! (2021年12月28日 7時) (レス) @page38 id: 6b33558517 (このIDを非表示/違反報告)
天使と恐竜に惚れたヨジャ(プロフ) - いつもお話読ませていただいてます(^^)とってもこのお話大好きです!!グテが主人公ちゃんを取り合いしそうでキュンキュンします♡どちらにせよ愛される主人公ちゃんが可愛すぎます!お話更新待ってます! (2021年12月14日 7時) (レス) id: 4e64304b7c (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - この時点でキュンキュンしてます!どうなるのか、、楽しみです!😊 (2021年11月30日 23時) (レス) id: 32682f4dc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rr_jk1 | 作成日時:2021年11月29日 4時

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