にじゅうろく。 ページ27
無一郎side
僕達は無事に任務を終えた。
勿論、約束通り不死川さんにおはぎを奢った。
たまに思うことがある。
自分が斬っている鬼は、
鬼といえども人だったんだって。
じゃあ僕は自分の大切な人が鬼になった時、動じずに戦えるのかな。
___Aが鬼にされてしまったら。
そんなことは考えまいと、家への足取りを早めた。
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家まであと数秒で着く。
その時だった。
無「、!?」
すぐ近くで物音がした。何者かの気配を感じる。
音がした方へゆっくり近づくとそこには
鬼がいた。
相手は全くこちらの気配に気づいていない。攻撃するなら今だ。
無「霞の呼吸、壱の型、垂天遠霞!」
あっさり首を斬る。
あまり強くはない鬼のようだった。
無「…!!Aは!?」
家にはAがいる。
鬼に出会っていたら___!
A。無事でいて!お願い!
勢いよく戸を開けて僕にしては珍しい程の大声をあげる。
無「Aッ、!!!」
『…無一郎くん?』
愛しい人の声がする。
それに続くように足音が聞こえ、僕は傷一つないAの姿を捉えた。
思わず彼女を抱き締める。
『むいちろ、くん。どうしたんですか?』
無「Aっ!怪我とかしてない!?」
『へ…?けが…?してないですよ?』
無「よかった……本当によかった。」
不思議そうに首をかしげながらも、彼女は僕の背中を優しくさすってくれる。
わかってる。
この前部屋に出た鬼も、今日いた鬼も__
___Aを狙って来たってこと。
ラッキーパーソン
蜜璃
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作者名:りお | 作成日時:2020年4月9日 20時