無気力組なんでしょ？【無気力組】

episode.6「自己紹介」 ページ7

一度気絶するのではないかと思った。





「ほらAちゃん、座って座って」

「は、はいっ」





(なんと)

目の前に並べられた高級食材の品々。





「じゃ、いただきまーす」

「いただきます」





ロブータやらキャビアやら、
平凡な私にはまぶしすぎる食材が
私の目の前にずらりと並んでいた。

(眩しいっ！)

これがお金持ちという人たちが食する
品々か。


居たたまれなさに、
少しスピードをあげて食べた。



・



「ごちそうさまでした」





こんなにいい物を食べておいて
感想の一言も言わないのは失礼だと思い考えるも

『平凡な私の舌は肥えていないので
あまりわかりません』

という失礼な発言しかでてこなかった。





「それじゃ、自己紹介しよっか。
私は研磨の母の孤爪幸子です」





孤爪…？

そういえば、四人の母親なのに、
どうして研磨以外の皆の苗字が違うのだろう。





「それはね、研磨は私の実の息子なんだけど、
あとの三人は従兄弟なの」

「従兄弟！？」





衝撃の事実を、
今になって初めて知った。

部活のメンバーは
このこと知ってたのかな…。





「じゃあ次はAちゃんね」

「あ、はい」





と言っても、幸子さん以外は私のこと
よく知っていると思うのだけれど。

まあ一応。





「えっと、春野Aです。
これからよろしくお願いします」





その後は四人がめんどくさそうに
名前を言っていった。

別に知ってるからいいでしょ、
みたいなオーラを醸し出しながら。

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