信仰29 ページ32
そしていよいよ、パーティ当日。
中原さんには昨日太宰さんからかかってきた電話のことは話さなかったけど、私やり過ごせるのかなぁ。接待役だから多分挨拶しに行くこともないだろうし、これじゃあ太宰さんをわざと無視したことになるような……。
ちょっと隙を見つけて一言挨拶しに行こうかな。探偵社員の皆さんにも。
「……ってことなんだけど、……佐倉くん聞いてるかい?」
「へっ?……あっ、はい聞いてます!」
「本当かい?」
聞いてないですごめんなさい。
「……まぁいい。それじゃあメイクアップとドレスアップはその道のプロフェッショナルに来てもらったからね、うんと綺麗にしてもらなさい」
「ぷろふぇっそなる……?」
私なんかにそんなプロを使っていいんでしょうか……。と思ったら髪を纏めた綺麗なメイクアーティストさんらしき方に腕を引かれた。ボスはもう行ってしまったが。
「あなた、名前は?」
「あ、えと、佐倉Aです」
「カワイイ〜!」
「え……っと」
すげぇテンション高いぷろふぇっそなるさんですね。明らかなギャルだな。めっちゃ綺麗だけど。
「んじゃこっちに座っててくれる?」
「はい……」
指定された所に座る。
うわぁ……私化粧とか普段全然してないんだよね。社会人(?)として有り得ないとは思うけどする気が起きないしやったところで大して変わらないだろうからなぁ……。
なんて考えていたらほっぺをぷるぷるされた。ふが。
「すご〜い!普段どんな化粧水使ってんの!めっちゃもち肌〜!」
「らんりもつかってらいれふ」
「うっそぉ!ずるーいー!」
ふがっ。そんなにほっぺたぷるぷるしないで!
「普段化粧とかするぅ?」
「しません……忙しくて」
「勿体ないねェ。可愛い顔してんのにィ」
「いえ全然……」
全然?と言ってそのプロさんはニタリと笑った。
「女は化粧と服装で変わるものよ。私が一番知ってるわ」
その瞬間プロさんは何十種類もの化粧道具をどこからか取り出した。
「貴方をこの会場で1番美しくさせて見せるわ」
「え、そんなこと……」
接待役なんて美しい人だらけだ。その中で私が一番になんて絶対なれない。
「出来る」
運がいいわね、と言ってそのプロさんは悪く笑った。
「私はこの会場で一番のスタイリストよ。そして貴方はこの会場で一番の素材」
プロさんの目付きがすっと変わった。
「貴方の人生を1時間で変えるわ」
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FR3kb7ywsKfcSOL(プロフ) - マジでそれな(^^)b (2020年5月29日 23時) (レス) id: e1643b3add (このIDを非表示/違反報告)
真依(プロフ) - それな( ´-ω-)σ (2018年6月2日 8時) (レス) id: 510e192a85 (このIDを非表示/違反報告)
fuwari - 私は治くんが世界一大好きなのですが...その気持ちものすごくわかります(*'‐'*) (2017年3月9日 23時) (レス) id: f502c3a9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ - 無気力感さんとは趣味が合いそうです!! (2017年1月22日 16時) (レス) id: 6ab3ea64fe (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - 無名の中二病患者さん» 書いててそれ本当思ってました(´^ω^`)wそこはツッコまないで頂けると嬉しいです(o'3')b シ――――!! コメントありがとうございます(*´∀`*)ww (2016年12月23日 21時) (レス) id: a57f2ac744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無気力感 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年11月20日 10時