信仰19 ページ22
中原さんがその時どんな顔をしていたのかは分からない
けれど私は本当に勝手に叫んだ
叫ぶことで、自分に突きつけられた事実から目を逸らそうとした
「太宰さんがポートマフィアを裏切る訳ない！だって、昨日、＿＿＿＿＿」
けれど結局、私はぽろぽろと溢れてくる涙を止めることが出来ずに両手で顔を覆った。
「……昨日、言った、のに……
置いてっ、行かない、って……」
声がみっともなくひきつる。
中原さんは何も言わなかった。ただ、私の勝手な話を黙って聞いてくれた。
「……言って、くれたのに。
太宰さんは、言ってくれたのに」
太宰さんは、私の親と違って
私の偽って作った友達と違って
言ってくれた
「私をっ……捨てない、って……」
言ってくれたのに
「どうして……」
どうして私も連れて行ってくれなかったんですか
「なんで……」
なんで何も言ってくれなかったんですか
そんなに、私は貴方の役に立たないですか
坂口さんのことも、織田作さんのことも、どうして言ってくれなかったんですか
少しは力になれたかもしれない
ほんの少しでも、私は
＿＿＿＿＿＿貴方の役になんて
「太宰さんは私を、」
刹那、なにかに包まれるように私は中原さんに抱き締められた。
壊れ物を扱うような優しい抱擁で、涙は余計に溢れてきた。
「……それ以上言わなくていい」
中原さんの顔は相変わらず見えない。
けれど見えなくて良かったと思う。
見てしまったらきっと、私は枯れ果てるまで泣いてしまうから
「これ以上お前が傷付く必要なんて何処にも無い。お前が泣く必要も、お前が自分を責める必要も……」
「なか、はらさ……」
「そのうちボスからお呼び出しがかかる」
ボスという響きにどきりとした。
当然だが、太宰さんがポートマフィアを裏切って出ていったということはこれから太宰さんは私達の標的になるということだ。
それは、あのボスが太宰さんを殺そうと捕らえることに繋がる。
「恐らくお前に太宰との共謀の疑いが掛かる。……が、その様子見てると間違いなくお前と太宰が組んでる線は無いな。お前はボスの質問に素直に答えるだけでいい」
「はい……」
「くれぐれも変な気は起こすな。いいな？」
「……はい」
よし、と言って中原さんが私の体を解放した。
変な気を起こしてしまえば、太宰さんはまた私を捨てるだろうか。
……なんて
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FR3kb7ywsKfcSOL(プロフ) - マジでそれな(^^)b (2020年5月29日 23時) (
レス) id: e1643b3add (このIDを非表示/違反報告)
真依(プロフ) - それな( ´-ω-)σ (2018年6月2日 8時) (レス) id: 510e192a85 (このIDを非表示/違反報告)
fuwari - 私は治くんが世界一大好きなのですが...その気持ちものすごくわかります（*'‐'*) (2017年3月9日 23時) (レス) id: f502c3a9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ - 無気力感さんとは趣味が合いそうです！！ (2017年1月22日 16時) (レス) id: 6ab3ea64fe (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - 無名の中二病患者さん» 書いててそれ本当思ってました(´^ω^｀)wそこはツッコまないで頂けると嬉しいです(ｏ'3')b ｼ――――!! コメントありがとうございます(*´∀｀*)ww (2016年12月23日 21時) (レス) id: a57f2ac744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無気力感
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年11月20日 10時
