ご褒美頂戴 / tntn ページ9
「うわ、トンちゃんまた上位じゃん」
「ちゃんと勉強したら今くらい取れるわ」
と張り出されたテスト順位表で俺の名前を見て感心するA
上位と言っても一位とかではなく八位だが、まぁ、褒められて悪い気はしない
「で、お前は…183位！？」
「上出来っしょ」
「アホすぎて上出来の意味も分からんくなったのか？」
と192人中183位という数字を目の前に何故か得意げなこのアホ、きっと神様がこいつの賢さの数値を上げるのを忘れたのであろう
「元192位なんやけど？」
「183も192も誤差やろ」
と言えばはいはいと特に自身の順位の低さを気にしてなさげに順位表から離れるA
受験生だと言うのにこんなにのんびりして危機感を感じてへんのは三年の中でAくらいだろう…あとAの仲間達か
「どこ行くん」
「おくじょー」
「高校って午後も授業あるの知っとるか？」
と問うても笑いながら仲間達と屋上へと向かうA、引き留めようとしても逃げ足だけは早いあいつは去ってしまいため息が出る
「トントンもお疲れさんやな」
「手が焼けるわ」
「こういう仕事も回ってくるから生徒会とか嫌やわ〜」
と他人事の様に言ってくる大先生、まぁこいつからしたら他人事か
まぁそもそもなんで俺がAの勉強の面倒も見なきゃいけないのかって話だが、先生とかの頼み事ってなんか断れんのよなぁ…と言うのは言い訳で
本当に嫌なら何かしら理由付けて断ったり、どうせバレへんから教えてるふりすればええんやけど
「悔しいけど好きなんよなぁ…」
「優等生のトントンが問題児のAちゃんを好きになるとは思うてへんかったわ」
「まぁそら本人である俺もそう思うてへんかったからな」
「ま、卒業までにどこまで進展するか楽しみやなぁ」
と楽しそうに笑いながら頑張れよと言う大先生
頑張れよも何も、勉強は出来るが恋愛に関しては誰よりもド初心者で奥手
全く持って進展の見込み無し、かといってのんびりもしてられへんのが現実で
俺らはもう高校三年生、卒業というイベントは待ってはくれんらしい、正直受験よりも焦りを感じてる
「取り敢えず真面目に授業でも出るか…」
と頭の中の悩み事を全て取っ払いクラスへと向かう
どうせ後でノートをあいつに見せなあかんし
「…Aちゃん何処におるん？」
「屋上」
「なんや校内なんか、行けばええやん」
「は？」
「屋上行けばええやん」
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彩心(プロフ) - アンバさん» ありがとうございます！確かに、そこらへん困惑してしまうのが短編集の弱みですね笑 (2021年3月15日 11時) (
レス) id: bc0d44180c (このIDを非表示/違反報告)
アンバ(プロフ) - 新作おめです!!夢主の名前がshoさんとknさんで変えて無かったから一瞬複雑な関係が私の脳の中で捏造されてしまった() (2021年3月13日 19時) (レス) id: fdf2f38ab8 (このIDを非表示/違反報告)
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