【鬼滅の刃】変人柱は黙れない

＊竈門兄妹は言い出せない ページ17

「むー！む、む！！」

「か、か、可愛いぃ…！！貴方の妹どちゃくそ可愛いよ炭治郎くん！！」

「はいっ、俺の大事な妹です！！なっ、禰豆子！」

「む〜！！」


まず一言言わせてほしい。

なんだこの幸せ空間！？！？！？！？

噛み砕いて説明しますと、今禰豆子ちゃんとお初にお目にかかったのですが、あまりの愛らしさに目が溶け落ちそうです。完。

つーか可愛いが過ぎるでしょこんなの！？！？鬼って感じ全く感じないんだけど！！愛いが爆発しそうなんですが！？！？


「好き………とろとろふわふわでかぁいい…………こりゃ善逸くんも求婚するわ私だって絶対求婚するに決まってるもん………」

「む？ん、む、む！！」

「ア゛ヤ゛ェ゛びっくりした可愛い！！！！炭治郎くん！！今禰豆子ちゃんが私のことぎゅってしてる！！！可愛い！！」

「…Aさんってわりと善逸に似てますね？」

「えっそう？？私あんなに可愛いの！？や〜〜ん炭治郎くんったらお世辞が上手なんだから！！結婚しよう！！！」

「(やっぱり絶対に似てる…！！！)」


すり寄ってくる禰豆子ちゃんの頭をなでなでするとこっちまで幸せになってくる。

禰豆子ちゃんも少し首を傾げていて、「わたしたち、かぞく？」みたいなことを思っているに違いない！！！！！(違います)


「あっそういえば炭治郎くんの頭撫でるの忘れてた！！ほらほらこっち来て！！」

「いや、俺は大丈夫です！！長男なので！！」

「う〜〜〜んこの！！とりあえずこっちに来なさ〜い！！」


そう言えばおずおずとこちらに来る炭治郎くんを、禰豆子ちゃんとまとめて抱擁した。

ふわふわした匂いがして心地いい、やっぱり家族は匂いも似てるのかな。


「よしよし、炭治郎くんも禰豆子ちゃんもいいこいいこ。よく頑張ったねぇ、お姉さんが甘やかしてあげよう！」


両手でふたりを抱き締めつつそっとあやすように撫でる。

う〜んこの質感の良さ。最高。

なんて髪のやわさを堪能していると、ふっと禰豆子ちゃんが顔を上げて私の目を見る。


「どうした禰豆子ちゃんっって痛！！！最近の子力強っっ！！！」

「ッこら禰豆子！少し力を緩め…て……」


ふいに炭治郎くんの言葉が途切れた。

何事かと彼を見れば＿頬に、一筋の涙が流れていた。


「えっ私なんかした！？！？ごめんねなんか！！！」


あたふたする私をよそに、ふたりは私を抱く力をいっそう強めるのだった。


「(少し、ほんの少し母さんと重ねてしまったなんて、言えない)」

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