8話 子どものつくりかた ページ9
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「じゃあ……」
「ま、待って!!
い、今から!?」
「え、そうだけど」
こ、ここ子どもって……
心遣いは嬉しいけど……
だけど、こんなに考えてくれてるんだから、期待に応えないわけには……
「で、でも私たちじゃ育てられないよ!」
「それは大丈夫。
何かあったら助けてもらうように、蝶屋敷に頼み込むから。
土下座してでも。
お金なら心配ないし」
「ちょ、ちょっと待って、ツッコミどころがありすぎて……」
「もちろん、僕が生きてるうちはいっぱい愛してあげるし、
時間だって費やす。
僕は、Aに寂しい思いをしてほしくないんだ。
無責任だってことは分かってる、でも……」
「……うん」
「分かった」
「ほんと?」
「そこまで言われたら……
それに、ちゃんと真面目だってこと伝わったし」
こんな真っ昼間から、しかも外から見えないとはいえ縁側では気が引けるけど……。
腹を、括ろう。
「無一郎」
「優しくしてね」
「え、なにしてるの?」
「え?」
「な、なんでぬ、脱ごうとしてるの?」
「……は?」
「ご、ごめん無一郎、一応聞くけど、こ、子どもってどうやってつくるか知ってる……?」
「口吸いすれば、鳥が運んできてくれるって……」
あぁ
そういうことだったのか
「宇髄さんが言ってた」
「そっか。
無一郎。私たち、もっと大人にならないと子どもはできないんだよ」
「そうなの?」
「うん」
その宇髄さんって人、
誰か知らないけど潰しにいくか
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作者名:*つむり* | 作成日時:2020年11月15日 1時