78,変わらない様子 ページ28
最後の別れを告げ
水無瀬さんは去った。
俺とAちゃんはエレベーターに乗る。
A「ビックリしたねぇ。
水無瀬さん来るとは思わなかった」
碧井「うん…」
俺は君の発言の方がビックリしたよ…。
A「連絡無しに来るタイプじゃないんだけど……あっ」
そう言いながら、スマホを確認する。
A「連絡来てた!バー出るちょっと前だね」
碧井「ああ…そういえば…」
飲んでる最中に彼女のスマホのバイブ音が鳴ったのだが
酔ってる彼女は“あとででいいや”と放置していた。
……あれ、水無瀬さんからだったんだ。
家に着き、部屋の中で荷物を下ろす。
A「んー……ちょっと疲れちゃったなぁ」
碧井「あはは…そうだね」
A「お風呂は明日にしよーっと」
碧井「寝る?」
A「そーする…」
彼女は布団に入り、寝る態勢に入る。
A「隣おいで?」
碧井「うん」
…さっきの台詞からちょっと心配もあったのだが。
これまでと変わらない様子のまま誘ってくれたので
素直に従い、彼女の隣へ寝転がった。
碧井「おやすみ」
A「ん…おやすみぃ」
そして翌朝。
彼女が朝食を作る音で目が覚めた。
A「おはよ!
今作り始めたからもうちょっとかかるね」
碧井「おはよう。ごはんありがとう。
…先にシャワー浴びて来ようかな」
A「それがいいかも」
彼女の髪が濡れているから…
もうお風呂は済ませたんだろうな。
Aちゃんはあれだけ飲んでも
あまり二日酔いとかにはならないみたいで
テキパキと朝食の準備を進めている。
…体調を崩さなくて良かったと、毎度の事ながら思う。
お風呂を済ませて部屋に戻ると
丁度、朝食が出来上がっていた。
碧井「テーブル出すね」
A「ありがとう」
彼女の部屋にある机は書斎机と
丸い小さなテーブルだけだったのだが
二人で食事をするには狭いサイズの机しか無かったので
お泊り会を始めた頃に
折りたたみのテーブルを買ったそうだ。
小さなテーブルを部屋の端によけて
二人サイズのテーブルを広げる。
そこに、彼女が朝食を並べてくれた。
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作者名:麦兎 | 作成日時:2021年10月21日 0時