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77,失恋 ページ27

水無瀬さんが
Aちゃんとの距離を詰める。



碧井「……嫌だ」

決めるのは彼女だと、そうわかっていても…
二人がキスする場面なんか見たくない。

A「!」

碧井「すみません…。それ以上は…」

水無瀬「…Aさんが、受け入れてくれるかどうかです」

碧井「…っ」

水無瀬さんの言い分は間違っていない。
俺も…そう思うけど…。



水無瀬「Aさん……キスしてもいい?」

A「キス…?」

水無瀬「…お願い」

そう言いながら、水無瀬さんは彼女の頬に手を添え
顔を近づけた。



碧井「…っ」

俺は何も見ないように顔を逸して目を瞑った。





A「き…気持ち悪いから!!!!!」





碧井「え…」

彼女の声に目を開くと、水無瀬さんは固まっていた。

A「ごめんなさい!!」

水無瀬「あ……えっと…A、さん…?」



今……“気持ち悪い”って言った?

A「あの…っ、無理なの!気持ち悪くて!」

水無瀬「すみません……」

あまりの台詞に謝罪する水無瀬さん。

A「水無瀬さん良い人だけど…
告白されて付き合ってから、なんか日に日に無理になった」

水無瀬「……俺…そんなに気持ち悪かった…?」

A「ううん、違うの!なんかこう…好意を持たれてる
目が気持ち悪くて…、でも多分それは私の問題で…!
“好き”って言われると気持ち悪く感じちゃうみたい」

水無瀬「…っ」

碧井「……」

え、それ俺も無理じゃない??
散々“好き”って言っちゃったし…

水無瀬「そう…なんだ……」

A「水無瀬さんとは絶対に付き合えないから!!
ホントにごめんなさい…!」

水無瀬「うん……わかった」

…水無瀬さん半泣きだ。
無理もない。

A「あっ、でも水無瀬さんは悪くないからね!
優しくて良い人だし!悪いのは私の方だから!」

水無瀬「……ありがとう」

本音で伝えているのだろうが……
“気持ち悪い”って言われたショックが大き過ぎて
フォローにならないよな。

…俺も何も言えない。

水無瀬「Aさんの気持ちは…わかったよ。
気付かなくてごめんね。……もう、スッパリ諦める」

A「うん」

水無瀬「碧井さん…」

碧井「はい…」

水無瀬「…そういう事なので、俺はもう邪魔しません」

碧井「わかりました…」

水無瀬「彼女の幸せを…貴方に託します」

碧井「…ありがとうございます」

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設定タグ:オリジナル , 男主人公 , 片想い   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:麦兎 | 作成日時:2021年10月21日 0時

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