75,好きなだけ ページ25
倉木「でも、断ったんだろ？」
A「流石に2週連続だもんね」
碧井「…来てくれてありがとう」
A「いーの！私が選んでそうしてるの！」
碧井「うん…！」
A「今日は先週の分取り返すから！
倉木くんおかわり！！」
倉木「潰れる気か？」
A「潰れる気です！」
倉木「…碧井さん、大丈夫ですか？」
碧井「あはは……、そうなったら抱えて帰ります」
倉木「そう言うなら…好きなだけ飲ませますよ」
碧井「そうしてあげてください」
A「やったぁ！ありがとう♡」
許可が下りたせいか、
Aちゃんの飲むペースが上がっていく。
そうなれば案の定……閉店前に彼女は潰れた。
A「倉木くーん…最後にルシアン飲みたぁい」
倉木「はいはい。碧井さんは？」
碧井「じゃあ、ギムレットでお願いします」
A「倉木くんとマスターも乾杯しよーよ」
倉木「どーも」
マスター「頂きます」
最後の一杯を4人で乾杯して、
閉店時間までのんびり会話を楽しんだ。
A「歩けるよぉ？…ぅあっ」
店を出てすぐそこの階段で転びかけた彼女を受け止める。
A「碧井くんナイス〜！ありがとう！」
碧井「…予想通りの展開だったからね」
倉木「気をつけろよ」
A「はぁい。……あっ」
碧井「！」
…彼女は再び歩き出してまた転びかけた。
2度目は予想外だったが、反応が間に合ったので
彼女にも怪我はなく済んだ。
碧井「…階段は抱えていく」
倉木「…そうしてください」
A「う〜ん…階段難しいねぇ」
彼女を抱えて階段を登り終えるまで
倉木さんはお見送りをしてくれた。
碧井「…降ろす？」
A「んー…どっちでもいいよ」
碧井「そっか。なら、このまま帰る？」
A「えへへ、暖かいねぇ」
碧井「…っ」
“やっぱり恥ずかしいから降ろして”って言うと思い
からかってみたのだが…
そんな反応が返ってきたら降ろす気無くなるよ。
彼女は普段リュックを使っているので
後ろにリュック、前にAちゃんを抱えている状態。
ちなみに俺の荷物は泊まり用のショルダーバッグだ。
A「あ、煙草買いたいから降りる」
碧井「うん。歩けそう？」
A「大丈夫だよぉ」
コンビニ近くで彼女を降ろす。
ふらついているが、歩けてはいるみたい。
煙草を買ってコンビニを出てからは歩いて家に向かった。
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作者名：麦兎 | 作成日時：2021年10月21日 0時
