検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:693 hit

72,看病 ページ22

A「パーッと飲んで潰れて
一週間の仕事のストレスを
綺麗サッパリ、リセットするのよ」

碧井「そうなんだ…」

彼女がそれでスッキリしてるなら良いけど。
体壊さないようにだけ気を付けてほしい。

……風邪引いた俺が言えた事ではないが。

A「まぁ、それが出来る
場所と面子あってこそなんだけどね」

碧井「高そうなレストランじゃ無理だね」

A「そうなんだよなぁ…それに………」

碧井「?」

A「やっぱりお粥食べなよ。今温めるね」

碧井「あ…ありがとう」

何か言いかけてやめたよね?
……何だったんだろう。

彼女はお粥を温めて、出してくれる。

碧井「頂きます」

A「市販薬だけど飲めそうだったらこれも」

碧井「ありがとう。…売ってたの?」

テーブルの上のレジ袋はコンビニの袋だ。
コンビニに風邪薬なんて売っているのだろうか?

A「これはそこの薬局だよ」

碧井「え…」

俺の寝た時間はたぶん昨夜の0時前後だろう。
薬局は開いていない。

碧井「…今何時?」

A「お昼の2時」

碧井「Aちゃん、何時まで起きてたの?」

A「んー……11時過ぎくらいまでかな?
気付いたら寝落ちしてた。なんで?」

仕事帰りに水無瀬さんと出掛けて
その後俺が倒れて…昼の11時まで起きていたんなら
全然眠れていないんじゃ…

碧井「ごめん…」

A「だから謝らないでよ。私がそうしたくてやったの」

碧井「ありがとう…」

A「…もし立場が逆なら、どうする?」

碧井「…!」

A「碧井くんは優しいから、
同じ事をしてくれたと思うの」

碧井「うん…」

A「でしょ!だからいーの!」

碧井「ありがとう」

そう言う君も優しいよ。
感謝の言葉は何度言っても足りないくらい。

お粥を食べ終え、薬を飲む。
彼女は食器を片付けてくれた。

A「ゆっくり寝てね」

彼女はベランダに出る。煙草を吸いに行くのだろう。
冷たい風が入らないように、すぐ窓を閉めた。

碧井「………」

…昨日のこと、ちゃんと言おう。

迷惑をかけたうえに隠し事をするようなことは…
やっぱり嫌だ。

数分後、煙草を吸い終えた彼女が戻って来た。

碧井「Aちゃん…」

A「ん?」

碧井「昨日…ごめん。
水無瀬さんといる所、こっそり見ちゃってたんだ」

A「…そっか」

73,頬に→←71,大人なデート



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 0.0/10 (0 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:オリジナル , 男主人公 , 片想い   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:麦兎 | 作成日時:2021年10月21日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。