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64,良い男 ページ14

倉木「なかなかの修羅場ですね…」

碧井「結構キツかったです…」

一通り話し終える。

水無瀬さんの名前を出したとき
倉木さんはかなり驚いていた。



倉木「俺が近くにいたら文句とか言っちゃいそうです。
何であれ彼氏がいる女の子に言う台詞じゃないだろ!って」

碧井「…知り合いはすぐにでも言いに行く気満々でした」

エマちゃんの事だ。
あの後どうなったのか聞かれ
説明したら激怒していたので、全力で止めた。

…今回は彼女には相談しない方が良い気がして
倉木さんに聞いてもらうことにしたんだ。

それに、Aちゃんとの付き合いが長い彼なら
何か知っているかもしれないと思った。

倉木「碧井さんは文句言わなかったんですよね?」

碧井「あくまで俺達は“お試し”なので…
浮気だとも言えないし、彼女の事を信じてますから」

倉木「はは、アイツ…良い男捕まえましたね」

碧井「えっ」

倉木「そんな一途に真っ直ぐ想ってくれる人、
なかなか出会えませんって」

碧井「…そうですかね?」

倉木「そうですよ!」

…彼も、一途に想われているのだが。

里美さんとは仲良くしているそうだけど
その恋心についてはまだ…倉木さんは知らないみたいだな。



碧井「でも…信じているといっても、
絶対フラレないとか…そういう信じてるではなくて…」

倉木「わかりますよ」

彼女が“良い人”というのだから
水無瀬さんは本当に良い人なのだろう。

そのうえで“時間をください”といった返事をしていた。

Aちゃんは、無闇に男遊びをするタイプでは無いし
いずれはちゃんとした判断を下すと思う。

彼女の言動には理由がある筈だから
俺はそれを信じている。

だからこそ、文句なんて出て来ない。

碧井「出て来るのは不安の方です…」

倉木「あー……」


少し間をあけて、彼が口を開いた。


倉木「まぁ…根拠はありませんが、大丈夫じゃないですか?」

碧井「えっ」

……予想の遥か斜め上を行くアバウトな返しだった。

倉木「俺とAが親しくなったのは、
お互いが大人になってからなんですよ」

碧井「はい…聞いてます」

倉木「たまたま友達繋がりで集まったら
大人数の飲み会になって……再会したその日、
アイツ彼氏と別れた当日だったんです」

碧井「え…」

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設定タグ:オリジナル , 男主人公 , 片想い   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:麦兎 | 作成日時:2021年10月21日 0時

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