006 条件 ページ6
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リョースケside
父｢人間などロクなもんじゃない。海にゴミを捨て、汚染された水を流し、我々を苦しめる宿敵であること、お前もわかっているはずだろう？｣
リョースケ｢………、｣
父｢それを知りながらわたしが許すと思うか？お前が日頃から、Aを大切にしてくれていることはよくわかっている。だが今回は、｣
ユウリ｢いいんじゃないでしょうか、お父様。｣
諦めかけた俺に手を差し伸べたのは、お父様の後ろで黙って話を聞いていたユウリだった。
ユウリ｢たった１週間です。そろそろお見合いの話も出てきておりますし、ご結婚の前に外の世界を知っていただくのも、悪くは無いと思います。｣
リョースケ｢ユウリ……｣
ユウリ｢条件を付ければ良いのではないでしょうか？昔、声と引き換えに足をもらったご先祖さまがいたような気がしますが。｣
父｢だが……｣
ユウリ｢ご心配なのはよくわかります。しかしお嬢様がこんなワガママをおっしゃるのは初めてではないですか？きっとそれだけ、強い思いなのです。｣
父｢…………｣
ユウリの言葉に、お父様は考え込む。
常日頃から一緒にいる、信頼できる執事からの言葉は、俺とは比べ物にならないくらいの説得力があった。そしてユウリは、お父様の耳に手を当て、何やらコソコソと耳打ちしている。
父｢…………わかった。認めよう。｣
リョースケ｢本当ですか？｣
父｢しかし条件がある。あっちの世界に行っても、そいつには指一本触れてはならない。｣
リョースケ｢…っ、｣
父｢もし触れるようなことがあれば、Aは水の泡となってこの世から消える。こっちの世界へも二度と戻ることはできない。それでいいな？｣
リョースケ｢、そんな……｣
突きつけられた厳しい条件に、俺は言葉を失ってしまった。
お嬢様は、命を懸けてまで人間の世界へ……？
ユウリ｢僕が魔法をかけましょう。リョースケはお嬢様の執事ですから、条件通りに魔法をかけるかどうかわからないので。｣
父｢じゃあそうしてくれ。｣
こうして、幸か不幸か、お嬢様が人間の世界へ向かうお許しが出た。
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むぎ(プロフ) - まくるさん» ありがとうございます！大変なご時世だからこそ、少しでもみなさまの息抜きになればと思っています(^ ^) この新作もキュンキュンしていただけるように頑張ります。これから色んな展開が出てきますので、最後までよろしくお願いします☆ (2020年7月4日 19時) (
レス) id: 88d801cec9 (このIDを非表示/違反報告)
まくる(プロフ) - 初コメント失礼します。新しい作品ですね、おめでとうございます！いつもキュンキュンしながらむぎさんの作品を拝見させて頂いております。こんなご時世で大変かもしれませんが、自分のペースでいいので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月28日 18時) (レス) id: 968d5c61de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2020年6月28日 15時
