007 叶わぬ恋を ページ7
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リョースケside
ユウリ「じゃあ明日。お嬢様の準備ができたら僕を呼んで。すぐにお嬢様のお部屋に行くから。」
お父様の部屋を後にして、長い長い廊下に出てから、ユウリはそう言った。
この世界の執事は、みんな魔法をかけることができる。それは『執事』を生業にする者だけに許された特権。もちろんユウリもそのひとりだけど、自分が魔法をかけると言ったさっきの言葉には何か、違う理由があるような気がした。
リョースケ「あのさ、」
じゃあね、とお父様の部屋に戻ろうとするユウリを呼び止めた。
ユウリ「ん?」
リョースケ「さっきの、本当なの?」
ユウリ「何が、」
リョースケ「俺が条件通りに魔法をかけるかわからない、って。」
別に傷ついたわけではないし、俺がお嬢様に仕えている以上、お父様やユウリがそう考えるのは無理のない話。だけど気になった。
ユウリ「俺もお父様も、リョースケのことは信用してる。」
リョースケ「じゃあどうして?」
ユウリ「念には念を、ってやつだよ。深い意味はない。」
そう言ってにこっと笑い、去っていったユウリ。
なるほどね。念には念を、か。しっかりしているユウリらしい言葉だった。
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「本当に?本当にいいの?」
リョースケ「ですからお嬢様、それには条件が…」
「わかってる。彼に触れなければいいんでしょう?それくらい平気よ。」
夢みたいだとベッドでジタバタしているお嬢様。
喜んでくださるのは嬉しいけど。本当にこれでよかったのだろうか。
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お嬢様。わたしは気づいていたんです。助けてくれたその人に、お嬢様は恋をしていると。
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むぎ(プロフ) - まくるさん» ありがとうございます!大変なご時世だからこそ、少しでもみなさまの息抜きになればと思っています(^ ^) この新作もキュンキュンしていただけるように頑張ります。これから色んな展開が出てきますので、最後までよろしくお願いします☆ (2020年7月4日 19時) (レス) id: 88d801cec9 (このIDを非表示/違反報告)
まくる(プロフ) - 初コメント失礼します。新しい作品ですね、おめでとうございます!いつもキュンキュンしながらむぎさんの作品を拝見させて頂いております。こんなご時世で大変かもしれませんが、自分のペースでいいので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月28日 18時) (レス) id: 968d5c61de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎ | 作成日時:2020年6月28日 15時