003 人間になりたいの ページ3
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〜under the sea〜
リョースケ｢お嬢様！｣
人魚の姿に戻り、ヒラヒラと泳いで帰ってきたわたしを、血相を変えたリョースケが迎えてくれた。
リョースケ｢どこへ行っておられたのですか。お怪我はありませんか？｣
｢ふふ。ちょっと傷ついちゃったけど、平気よ。｣
リョースケ｢お嬢様、お体を大切になさってくださいといつも…｣
｢大丈夫よ。だけど、やっぱり苦しいね。地上は。｣
そう言うと、大きな目でパチクリと瞬きをするリョースケ。開いた口が塞がらない様子。
……もう。そんなに驚かなくてもいいじゃない。
リョースケ｢まさか、地上へ行かれたのですか！？｣
｢うん。いけなかったかしら。｣
リョースケ｢お、お嬢様はこのまま地上に出れば、魚のお姿になるのですよ？｣
｢もちろんなったわ。地上ってあんなに苦しいのね。もうすぐで死んじゃうところだった。ふふふ。｣
リョースケ｢……………｣
可笑しそうに笑ったわたしに呆れて、返す言葉も見つからない様子。
｢だって仕方なかったのよ。一度見てみたかったの。外の世界。｣
リョースケ｢それなら、わたしに一言…｣
｢だって言ったら反対するでしょう？お父様にも止められるし。｣
リョースケ｢それは、そうですが……｣
｢そうだ。そんなことより、あなたにお願いがあるのよ。｣
次は何ですか、と既に呆れ顔のリョースケ。
あなたにしかできないこと。どうしても叶えてほしいの。
｢わたしに、魔法をかけてくれないかしら。｣
リョースケ｢……魔法、ですか？｣
｢そう。人間になりたいの。｣
また、リョースケが動きを止めた。
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むぎ(プロフ) - まくるさん» ありがとうございます！大変なご時世だからこそ、少しでもみなさまの息抜きになればと思っています(^ ^) この新作もキュンキュンしていただけるように頑張ります。これから色んな展開が出てきますので、最後までよろしくお願いします☆ (2020年7月4日 19時) (
レス) id: 88d801cec9 (このIDを非表示/違反報告)
まくる(プロフ) - 初コメント失礼します。新しい作品ですね、おめでとうございます！いつもキュンキュンしながらむぎさんの作品を拝見させて頂いております。こんなご時世で大変かもしれませんが、自分のペースでいいので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月28日 18時) (レス) id: 968d5c61de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2020年6月28日 15時
