検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:115,554 hit

97. ページ2

You side







『んぐっ、それ本当!?』

「本当。乱歩さんが推理してくれた」





次の日のお昼。

ご飯を喉に詰まらせそうになりながら、思わず叫んだ。

慌てて周りを見回すけど、余り人の居ない屋上で良かったと思う。





『凄いを通り越して怖いよ乱歩さん…』

「本当にね…それで、そのストーカーの正体なんだけど…」





叶絵が声を小さくしながら顔を近づける。

その次の言葉を待って頷く。


と、



「あ、あの!!」



屋上に誰かの声が響き渡った。

割と近くで。

三人揃って声のした方を見る。





「「「うわっ!!?」」」





そしてまた揃って驚いた。


だって…

何時の間にか、近くに男の子が立ってたから。


その男の子は私達が驚いた声に驚いて「ひっ、」と肩をびくつかせた。





「え、え…い、何時の間に…!?」

「先刻からずっと居ました…」

「「「嘘ぉ!!?」」」





どんだけ影薄いの!!?(失礼)

バクバクする心臓を押さえて、男の子に向き直る。


靴の色からして同じ学年だ。

こんな子同じ学年に居たんだ…


長い前髪で目は隠れて見えないし、私達三人の視線を受けてか判らないけど握られた手は小さく震えてる。





『え、えっと…何の用でしょう?』


「!……っ、ぼ、僕は、三年一組の山田太郎といいます」





わあ……何て覚えやすい名前…


なんて事を思ってると、隣の叶絵が「ああっ!」と声をあげた。





『何?如何したの』

「この子…、そう、山田くん!深雪のストーカー!」




……え?




『ええっ!』




叶絵から山田くんに視線を移す。

深雪もうんうん、と頷いている。


すると山田くんは、手を振って慌てて否定しだした。





「ち、違います!僕が好きなのは篠崎さんで……!」






…………ん?






『……はい?』







98.→←96.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (218 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
723人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

麦子(プロフ) - キティさん» 有難うございます、そちらも近いうちに完結させます! (2018年4月28日 20時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
キティ(プロフ) - いつも楽しく読まさせていただいてます!deadAppleの方の続き、気になります! (2018年4月25日 0時) (レス) id: 3776331f45 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - rikoriko51さん» やっぱり何度も観たくなっちゃいますよね! (2018年4月16日 7時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 高坂美月さん» 有難うございます、かっこいいと思って貰えて嬉しいです!頑張ります!(*^^*) (2018年4月16日 7時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
rikoriko51(プロフ) - 私は映画を二回見に行きました。 (2018年3月21日 20時) (レス) id: a789258bf1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:麦子 | 作成日時:2018年3月11日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。