JKとちびっこマフィア 2

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『豪華客船潜入作戦…？』



探偵社会議室にて。

黒で書かれた文字を読み上げると、国木田さんが「そうだ」と頷いた。


日曜日にも関わらず、全員に出社命令が出た今日。

どうやら重要な会議を開くらしい。




「今日皆さんに召集をかけたのはこれについて大事な相談が有るからです！」



司会役の太宰さんが意気揚々と会議を始めた。

隣の国木田さんが説明を始める。



「依頼の内容は、今回のパーティ主催者を捕らえる事。
その主催者は表向きは企業の社長だが、裏では武器密売や麻薬取引をしている。相手のボディガードに能力者がいるらしく、今回は探偵社総出で請け負う事にした」



説明を聞きながら、手元に配られた資料にも目を通す。

それには標的(ターゲット)の名前、顔写真、性格、身辺調査から、その例のボディガードについてなどが書かれている。



「えーっと、鏡花ちゃん、賢治くん、与謝野先生、乱歩さん、谷崎くん、ナオミちゃんは指示を出したりサポートに回ってもらいます」

「実際に潜入するのは、俺、太宰、敦、Aの四人だ」



ふむふむ……

って、え？


資料からやっと顔を上げると、ホワイトボードには確かに「潜入班」の所に私の名前が入っていて。



『えっ？私も潜入するんですか？』



思った事をそのまま口に出せば、国木田さんと太宰さんが同時に頷いた。



「大丈夫、実際に戦ってくれるのは敦くんと国木田くんだから」

『え…じゃあ私は何を…？』

「私も君をこんな役回りにするのはとても心が痛かったのだけど…」

「Aには標的を誘い出す役をしてもらう」



うっ…と胸を押さえて芝居する太宰さんに被せる様に国木田さんが云った。


…何てこったい。

それってつまり「色仕掛け」って事ですよね。



「鏡花ちゃんは幼過ぎるし、ナオミちゃんは勿論NG、与謝野女医は救護班、と云う事で君が一番適役だと思ってね」

『は、はあ…』



探偵社の女性メンバーを思い浮かべると、

うーん…まあ私に回ってくるのは判るかなぁ。

ナオミちゃんは谷崎くんが絶対に許さないもんね…笑



「あ、一応私とペアで行動してもらうからね♡」


『……は』



心底嬉しそうな太宰さん。


……今から嫌な予感しかしません。



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