95. ページ50
You side
涙がようやく治って来て、顎に伝う涙を袖で拭う。
……こんなに泣いたの、何時振りだろう。
痛む目を押さえていると、
ガチャッ
扉の開く音が聞こえて。
『え______』
次の瞬間には、リビングの扉が開いた。
そして驚く暇もなく、身体が何かに包まれる。
「はぁ、はぁ…っ、」
荒い息遣いが聞こえる。
抱き締められてるって理解するまで、一寸時間がかかった。
『ちゅ、中也さん……!?』
驚きで目を見開く。
私を抱き締めていたのは、先刻電話をしていた中也さんだった。
「こんの…莫迦、なに、一人で泣いてんだよ……」
途切れ途切れの低い声が耳に響いて、抱き締める力が強くなる。
真逆……あの後、急いで来てくれたの…?
そう気付いた途端、胸がぎゅうぅっと締め付けられた。
『っ………もう、かっこよすぎるよ………』
私も腕を中也さんの背中に回す。
嗚呼……もう、また涙が出て来ちゃった。
・
473人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麦子(プロフ) - Aliceさん» すみません、ご指摘ありがとうございます! (2018年1月13日 16時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 毎度楽しく読ませて頂いております。profileの最後、湊かなえさんの作品が「花の鎖」ではなく「八月の雪」になってますよ (2018年1月13日 15時) (レス) id: 9007c89a5c (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 美玲さん» はい私もおかしいと思ってました笑 右腕だけを絡ませた事にしておきます笑 (2017年12月6日 17時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - すごく余計な事かと思うのですが、50話の”彼の右腕に自分の腕を絡ませれば”の部分、主人公は左腕を怪我しているので、右腕に腕をからませえば、左右どちらでも中也さんの服に血がついてしまうのではないでしょうか?(マフィアは気にしないと思いますが) (2017年12月6日 13時) (レス) id: 11b58ea605 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 紫 LizZ(カレーの妖精愛してる)さん» わーありがとうございます!頑張ります! (2017年12月4日 23時) (レス) id: 7a9f7e3baa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:麦子 | 作成日時:2017年10月1日 20時