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・
『…私？』
「そう、君」
『？？』
益々首を傾げる。
ごめん乱歩さん…何云ってるのか判らない。
「じゃあ聞くけど…
君達は、有島先生が異能力者だって事知ってる？」
「「「……え！？」」」
三人同時に見事にハモった。
驚く私達を見て、「ああ、矢っ張りか〜」とラムネを煽る乱歩さん。
「その異能力で、Aが探偵社に居る事を知って予告状を出した。
そして、その思惑通り探偵社が犯人を捕まえた。
判った？」
『いや、ちょ、一寸待ってください、全然判らないんですけど！？』
乱歩さんは淡々と話すけど、全然ついていけてない。
私に止めて欲しかったって事？
ていうか先ず何で私が居るって判ったの？
も、もう訳が判らないよ！？
「…はあ、じゃあヒントは��野良猫��」
呆れた様な乱歩さんが人差し指を立てて云った。
野良猫……
「「「……あっ、」」」
またもや三人でハモった。
「先生が野良猫に懐かれてたのって真逆…」
『そういう事…！？』
一斉に乱歩さんの方を見ると、「そういう事」と笑った。
「有島武郎は、動物と意思疎通ができる異能力者。この街の動物は何でも知ってるからねえ。
きっとそこでAが探偵社に居るって知ったんだろうね」
『あ、あの、でも何で私なんですか？』
「そりゃあ……
君が、娘さんと似ていたからじゃない？」
え…？
「だから、僕は��これは君自身が探し出した方が良い��って云ったんじゃないか。
彼は、復讐よりも生徒達との思い出が詰まった校舎を爆破する事ができないと思った。
彼は…娘さんと似た君に止めて欲しかった。
君にしか止められないと思った。
だから、わざと探偵社へ依頼が回ってくるようにしたんだよ」
『______ッ、』
________ふと、前に先生としたある会話を思い出した。
��……娘と似てるんだよなあ��
��え。私ですか？��
��うん、顔も話し方もそっくり。
あの子とはもう暫く会ってないから、篠崎さんと話してるとね、娘と話してるみたいなんだよ��
そう笑う先生は、今思うとどこか寂しそうな顔をしていた。
つうっと頰を伝うものがあった。
手に落ちて初めて、自分が泣いてるんだと気付く。
「A、良くやった。
これは君が解決した事件だよ」
そう乱歩さんが笑う。
_________こうして、
初めて解決した事件は私にとって忘れられない事件となった。
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麦子(プロフ) - Aliceさん» すみません、ご指摘ありがとうございます！ (2018年1月13日 16時) (
レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 毎度楽しく読ませて頂いております。profileの最後、湊かなえさんの作品が｢花の鎖｣ではなく｢八月の雪｣になってますよ (2018年1月13日 15時) (レス) id: 9007c89a5c (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 美玲さん» はい私もおかしいと思ってました笑 右腕だけを絡ませた事にしておきます笑 (2017年12月6日 17時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - すごく余計な事かと思うのですが、５０話の”彼の右腕に自分の腕を絡ませれば”の部分、主人公は左腕を怪我しているので、右腕に腕をからませえば、左右どちらでも中也さんの服に血がついてしまうのではないでしょうか？(マフィアは気にしないと思いますが) (2017年12月6日 13時) (レス) id: 11b58ea605 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 紫 LizZ(カレーの妖精愛してる)さん» わーありがとうございます！頑張ります！ (2017年12月4日 23時) (レス) id: 7a9f7e3baa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦子
| 作成日時：2017年10月1日 20時
