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「ブッ…爆破ぁ!?」
『ちょっ、声大きい!』
牛乳を吹き出しそうになりながら叫ぶ叶絵の口を塞ぐ。
恐る恐る周りを見るけど、幸いお昼休みの喧騒に掻き消されたらしい。
はあ…と胸を撫で下ろす。
「如何いう事?この学校に仕掛けられるって事?」
『…うん』
椅子に座りなおして唐揚げを一口。
「…ていうか、そんな重要な事私らに話していいの?」
深雪がメロンパン片手に聞いてくる。
……ふふん。
その言葉を待っていたよ。
『…ふっふっふ…よくぞ云ってくれた』
「え…なに、何か嫌な予感」
「同じく」
流石親友。
もう察したか。
『…実はですね……』
* * *
「こうして予告状が届いたからには、事件を未然に防がなければなりません」
「と、いう事で」
笑顔の太宰さんが私を見る。
………うわー…何か嫌な予感。
「Aちゃんに頑張って貰おうと思います」
…当たっちゃったよ………
『………何をすれば良いんですか』
「ふふ、流石Aちゃん。話が早いね。
なぁーに、君には犯人を見つけて貰えば良いんだよ」
『…え?犯人?』
眉をひそめる。
てっきり爆弾探しかと…
「で、でも…それなら乱歩さんが」
「僕ならもう判ってるけど」
『は!?』
駄菓子を食べ乍乱歩さんが衝撃の発言をした。
さ、流石名探偵……
この人に判らない事は無いのだろうか。
『それじゃあ私が探す意味は…』
「これは、君自身が探し出した方が良いよ。
あ、気を付けてね、今回の犯人は一寸厄介だから」
「て事で、Aちゃん頑張ってねぇ」
『そんなぁ〜』
* * *
「………で?私と深雪にも協力しろ、と?」
『yes!!!』
親指を立て乍ウインクをすると、叶絵は心底呆れたように溜め息を吐いた。
「あのね…そんな武装探偵社に依頼されるような仕事に一般人も巻き込んで良いと思ってんの?」
『えー、だって、』
「だってじゃないでしょ」
『叶絵さん〜〜お願いしますよ〜〜』
こんな難事件に一人で立ち向かうのは無理だと判断した私は、叶絵と深雪にも協力して貰う事にした。
二人なら信頼できるし、話も漏らさないし、探偵社の事も知ってるし、何より…
『異能力持ちの人は二人しか居ないからさ…』
二人は異能力持ちだし、ね。
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麦子(プロフ) - Aliceさん» すみません、ご指摘ありがとうございます! (2018年1月13日 16時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 毎度楽しく読ませて頂いております。profileの最後、湊かなえさんの作品が「花の鎖」ではなく「八月の雪」になってますよ (2018年1月13日 15時) (レス) id: 9007c89a5c (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 美玲さん» はい私もおかしいと思ってました笑 右腕だけを絡ませた事にしておきます笑 (2017年12月6日 17時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - すごく余計な事かと思うのですが、50話の”彼の右腕に自分の腕を絡ませれば”の部分、主人公は左腕を怪我しているので、右腕に腕をからませえば、左右どちらでも中也さんの服に血がついてしまうのではないでしょうか?(マフィアは気にしないと思いますが) (2017年12月6日 13時) (レス) id: 11b58ea605 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 紫 LizZ(カレーの妖精愛してる)さん» わーありがとうございます!頑張ります! (2017年12月4日 23時) (レス) id: 7a9f7e3baa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦子 | 作成日時:2017年10月1日 20時