ちょっと強くなりすぎた。【hpmi】

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「A！シブヤ行こう！」

『え』





機会は早速やって来る。

その日最後の授業が終わるなりいきなりそう言われ、机に教科書を仕舞いかけたまま固まった。





『…いつ？』

「今日！今から！」

『今から！？』





そして、返って来た答えに驚愕した。

この子の唐突さは今に始まった事ではないが、これはいくら何でも急すぎないか？

「お願い！」と顔の前で手を合わせる親友を呆れた顔で見上げる。





『明日じゃダメなの？』

「乱数ちゃんコラボグッズの販売が今日までなの…！」

『こ、コラボグッズ…』

「先週行こうとしたけど、その日はヨコハマに行く事になったじゃない？」

『ああ…』





誘いを承諾した時にあんなに上機嫌だったのは、大好きな飴村さん関連だったからなんだ…


と、一人納得していると、聖羅は「だめ…かな？」と恐る恐る聞いてくる。

いやー…そんな事言われたらさぁ……





『……………いいよ。分かった』





答えはこれしか残ってないよね。


喜ぶ聖羅をそのままに、止まっていた手を動かして教科書を押し込め、鞄から端末を取り出す。

今日この後はスーパーの特売に行く予定だったのだけど、これは翼に行ってもらおう。

確か今日の部活は休みだったはずだ。





『全く……計算高い子だよ』

「え？何か言った？♡」

『聞こえてるくせに…ほら、暗くならない内に早く行こう』





翼に連絡を入れた後。

上機嫌の聖羅と共に学校を出た。


目指すは飴村さんの街、シブヤディビジョン。




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