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「…ねーえー」

『………』

「如何してそんなに頑なに私の所へ来ないの?」





破茶滅茶に騒がしい夕食が終わった後。

リビングの無駄に大きいソファには、中也、A、太宰の順番で座っていた。

真ん中に座るAは中也にぴったりとくつっついている。





『…こっちがいいだけです』





と云うAに、中也はニタァ、と勝ち誇ったような笑みを浮かべる。





「残念だったなァ青鯖。ずっと前から此奴は俺のもんだ」

「…今それ云うと君こそアウトなんだけど」

「あ?見た目が違くてもAはAだろ」

「君って本当に昔からむかつく程男前だよね……」





褒めてるのか貶してるのか判らないやりとりをする太宰と中也。

そんな二人を諦めの目で見ていたAが、ふと思い付いたように口を開いた。





『…むかしのはなし、ききたいです』


「「え?」」





見事に声をハモらせた中也と太宰は同時に幼女を見た。





「それって…桃太郎とか浦島太郎とか?」

「残念だが子供向けの本はねぇぞ」





直ぐに二人は児童向けの本を思い浮かべる。

しかし、Aはふるふると可愛らしく頭を振った。





『……じゃなくて、ちゅうやさんとだざいさんの』





…考えてみれば、この二人の昔の話を聞いた事が無かった。

元相棒という事は知っているけど、逆に云えば知っているのはそれだけだ。

二人がポートマフィアでどんな風に活躍していたのか、Aは知らない。





「は……俺と糞鯖の?」

「一寸やめてよ、嫌な事思い出させないで」





あまり良い顔をしない二人に、Aは目を潤ませて二人を見上げる。





『だめ…?』


「ッ……」

「ううん!全然!!」





…美少女とは恐ろしいものである。

破壊力満点の「涙目+上目遣い」は見事に二人の心臓をぶち抜いた。

中也は顔を押さえ天を仰ぎ、太宰は溢れそうな鼻血を押さえて首をぶんぶんと縦に振る。

側から見たら一発アウトの光景だが、Aには自覚が無いのだから更に恐ろしい。





「それじゃあ、少しだけ昔の話をしようか」





そんな訳で、黒社会史上最悪の二人組(コンビ)「双黒」の昔話が始まったのである。



そして後日、例の異能者を見つけ出したAの渾身の頭突きが炸裂した事は云うまでもない。












______________



終わり方雑でごめんなさい…

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林檎@諸事情につき低浮上(プロフ) - うひゃぁあ更新有難うございます待ってました!!!いつ見ても面白いです!!これからも応援してます − !! (2019年4月30日 0時) (レス) id: 4706140a44 (このIDを非表示/違反報告)
ふらん - 続きがとても気になります! (2018年8月20日 14時) (レス) id: dbdc3a2a0b (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - ザクロさん» 主人公が除霊(物理)したので大丈夫です!!(笑) (2018年7月16日 2時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - ザクロさん» ありがとうございます!^^ (2018年7月16日 2時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - 敦君。逃げて! (2018年7月10日 23時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麦子 | 作成日時:2018年6月16日 21時

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