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「手前真逆……遂に首領と同じ趣味に目覚めたのか…?」
「お、お前…そうだったのか…!?」
「太宰さんって…そういう趣味がお有りでしたのね」
「待って皆私の話を聞いて?」
中也だけでなく社員達からも軽く軽蔑の混じった視線が太宰へ向けられる。
Aに至っては海の底どころか凍てつく氷の様に冷たい目で太宰を見ている。
しかし当の本人は気にせず話し始めた。
その精神力は最早賞賛に値する。
「Aちゃんは今、異能を制御できない状態でしょう?幼い頃はもっと酷かったって聞くし。
若し異能が暴走したら、止められるのは誰?」
そんな質問の答えが出るのに時間は掛からなかった。
「異能無効化を持つ太宰さんだけ…」
「そういう事」
ニヤ、と太宰が笑う。
『…え、え、いやです!ぜったいいや!』
「あっ、何か今凄く傷付いた」
先刻まで絶対零度の瞳で太宰を見ていたAは、今度は青ざめながら後退る。
中也は素早くAを抱き上げると「それ色々とアウトだろ!」と叫んだ。
「まぁ…確かにねェ……」
「今までの行いに加えて幼女に手を出したとなれば、間違いなくアウトだな」
「…その時は斬るから大丈夫」
「え?何で犯罪を起こす前提で進んでるの?」
一同から白い目で見られた太宰は、
真逆ここまで信用が無かったなんて…
と顔を覆った。
…間違いなく普段の自分の所為なのだが。
『だざいさんとひとばんすごすなら、しんだほうがましです!!』
中也にしがみつくAはそう涙目で叫んだ。
…そして数時間後。
『……どうしてこうなった』
「うわーやっぱり良い所に住んでるねぇ〜」
A、中也、太宰の三人は横浜のとあるマンションに居た。
『…なきたい』
さあ、地獄の一晩の始まりだ。
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林檎@諸事情につき低浮上(プロフ) - うひゃぁあ更新有難うございます待ってました!!!いつ見ても面白いです!!これからも応援してます − !! (2019年4月30日 0時) (レス) id: 4706140a44 (このIDを非表示/違反報告)
ふらん - 続きがとても気になります! (2018年8月20日 14時) (レス) id: dbdc3a2a0b (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - ザクロさん» 主人公が除霊(物理)したので大丈夫です!!(笑) (2018年7月16日 2時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - ザクロさん» ありがとうございます!^^ (2018年7月16日 2時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - 敦君。逃げて! (2018年7月10日 23時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦子 | 作成日時:2018年6月16日 21時