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嘘だろ──!?


Aは心の中で絶叫した。


落ち着きのある足取りで姿を現したのは、一番会いたくない相手だった。

いや会いたいけれど、仕事中には会いたくない。





『あはは……今朝ぶりですね……

中也さん』





もう嫌だ帰りたい。

心の中ではわんわん声を上げて泣いているところだ。


芥川に次いでやって来たのは、

ポートマフィア幹部、重力遣いの中原中也だった。






『何で幹部さんがこんな所に居るんですか?』

「本当は芥川担当の件だったんだが、探偵社(お前ら)が居るって報告を受けちまってよ。
矢っ張り芥川の奴、人虎とやり合ってるんだろ?」

『……ええ、まあ…』





如何やら中也は芥川の独走を見越してやって来たらしい。

幹部も楽じゃないな…と一瞬同情したAだった。


───しかし、気を抜いてはいられない。

此処では敵同士。

家とは違うのだ。





「たっ、助けてくれ!儂を守ってくれ!」





報酬は幾らでも出す、そう怯え乍ら叫ぶ依頼人の男がAの後ろに隠れる。

しかし怯えきっている男は、Aの腰に手を回してしまった。

ほぼ抱き着いているようなものだ。

それがいけなかった。


触れた瞬間、Aが吃驚した様に目を見開き、

中也から殺気が溢れた。





「おい手前…」





ゴゴゴ……と背後から聞こえてきそうなくらいの殺気と威圧感に、男は更に怯える。

今は敵同士とは雖も、目の前で自分の恋人がセクハラ紛いの事をされたら怒るに決まっている。





『……金内さん』





そんな中、Aは笑顔で依頼人の男の肩を叩いた。

そして、ぐっと襟元を掴む。

男の頭にハテナマークが浮かんだ。





「え」





次の瞬間には、男の身体は宙を舞っていた。



ズダァン!!!



物凄い音と共に床に叩きつけられた男は、衝撃で気絶した。






『気安く触んないでください』





後になって中也は云う。

あんなに黒い笑顔のAは見た事が無かった、と。



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林檎@諸事情につき低浮上(プロフ) - うひゃぁあ更新有難うございます待ってました!!!いつ見ても面白いです!!これからも応援してます − !! (2019年4月30日 0時) (レス) id: 4706140a44 (このIDを非表示/違反報告)
ふらん - 続きがとても気になります! (2018年8月20日 14時) (レス) id: dbdc3a2a0b (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - ザクロさん» 主人公が除霊(物理)したので大丈夫です!!(笑) (2018年7月16日 2時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - ザクロさん» ありがとうございます!^^ (2018年7月16日 2時) (レス) id: 564537986a (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - 敦君。逃げて! (2018年7月10日 23時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麦子 | 作成日時:2018年6月16日 21時

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