始動 ページ9
半荘4回戦、東一局の親は下家。
……アカギさんは、一体どうやってアガるつもりだろう。
配牌は、良い。
アカギさんの強運か、手中の中張牌がいい具合に連なっている。
ドラ表示は五萬。
つまりドラは六萬──そのドラを、すでに2枚重ねている。
三巡、四巡してもムダヅモ無し。
タンヤオ……一盃口……ドラを抱えたまま着実に手が固まってきている。
さらに三巡後。
「……！」
アカギさんの強運──いや、豪運に、私はただただ驚くほかなかった。
二盃口ドラドラ、テンパイ……！！
「リーチ」
パーピン切り、宣言。
わずか七巡でこの手。
ぎょっとする3人。
無理もない。
牌は満遍なく捨てられていて、おそらく手を読むのは難しい。
そんな中、アカギさんが張った罠。
河に捨てたリャンピンと、リーチ宣言牌のパーピン。
素直にスジを読めばウーピンが安牌の可能性が高いけど、それを逆手にとったアカギさんの待ちはウーピン単騎。
もろひっかけのリーチだ。
3人はどう読む……？
というか、アカギさんの宣言した「リーチ」。
基礎に帰ればそれだけで既に恐ろしいのだ。
特に自分の手がまだテンパイに至ってない場合。
いかに振り込まずに、躱して躱してテンパイに至るか。
初歩的なこととはいえ、これが難しい。
他家の顔色をうかがう限り、まだテンパイには至ってない──。
そしてわずか二巡後。
放たれた一打。
「ほ 本当に────……」
「ククッ、それだ……ロン」
アカギさんのロン牌、ウーピンは下家──東一局の親から零れた。
「ぐっ……！？」
直撃……！！
あの宣言通り、振り込ませた……！？
「裏ドラは乗らねえが……リーチ二盃口ドラドラ……
12000、跳満だな」
これで点棒は17800……ギリギリ安全圏に入ったところ。
ともあれこの一局で、3人が震え上がったのは言うまでもない。
偶然でも必然でも、アカギさんは宣言通り、まず一人目の親から点棒をむしり取ったのだから。
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南南東(プロフ) - 一気読してしまいました。アカギとのやり取りの一つ一つが素敵です!!更新待ってます！ (2022年5月11日 0時) (
レス) @page21 id: 74d17b21fe (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 初めから最新話まで、一気に読んでしまいました!♪ アカギさん初め、他のキャラクター達の人物背景も崩れてなくて、展開もキュンキュンしたりして、本当に夢中で読んでいました。更新楽しみに待っています。最近は、冷え込む日も多いので、お体には気をつけて下さい。 (2020年1月20日 18時) (レス) id: a44ec662f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戦犯にわか | 作成日時：2019年12月22日 21時
