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A「銀時!新八!どう?神楽、可愛くない!?」
しばらくして、襖が開いたと同時にAの声が聞こえてきて、うとうとし始めた銀時と新八の意識が戻る。
Aの手によって綺麗に浴衣を着せられ、髪もセットし直し、ほんのり化粧まで施された神楽が現れた。
A「私のお下がり。ピッタリじゃない?」
着せられていたのは、神楽に似合いの紅色の浴衣だった。
神楽本人もお気に召したようで、照れくさそうに笑う。
神楽『ど、どうアルか!!』
新八『すっごく似合ってるよ神楽ちゃん!可愛い!』
神楽『A姐ありがとう!!こんな可愛いの着るの初めてネ!』
銀時『馬子にも衣装だな。』
A「素直に可愛いって言えばいいものを。」
銀時『お前は着ていかないの?浴衣。』
A「私はいいよぉ。もう祭りにはしゃぐ歳じゃないし。」
銀時『法被より浴衣の方が涼しいだろ。おらっ!帯結んでやるから。』
A『ちょっ!押さないでよ。』
ほれほれと先ほどまで神楽とAがいた部屋にAを押し込むと
銀時『新八、のぞくなよ。』
ニタリと意地の悪い笑みを浮かべた。
神楽『銀ちゃん……A姐の浴衣見たかったアルな。』
新八『なんか、初めてみる銀さんばっかりで新鮮だね。』
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銀時『Aまた痩せたんじゃねぇの?腹回りタオル入れるか?』
A「そんなことないよ。大丈夫じゃないか?」
Aは大人しく、鼻歌を歌う銀時に帯を結ばれてた。
銀時『ほれ。できた。』
A「銀時…あんたほんとうまいね。こんな凝った帯結び自分じゃできない…」
銀時『銀さん、器用だからなんでもできちゃうんだわ。髪もやってやるよ。ここ座れ。』
A「可愛くして〜。」
銀時『ったりめーだ。つーか紅色の浴衣なんて持ってたんだな。』
A「子供の頃にね。彰兄さんが買ってくれたやつだ。」
銀時『んで、この浴衣は……お前、物持ちいいな…』
ふっと含み笑いをする銀時。
A「銀時が買ってくれたやつだからね。宝物だ。」
銀時『おー。大事にしてくれや。高くまとめていい?』
A「好きにしてくれて構わないよ。」
先程からAの支度を楽しそうにしている銀時を
こちらも楽しそうに眺めるA。
銀時『ほんと…表情豊かになったなお前。』
A「あんたは逞しくなったね。あんなにガリガリだったのが懐かしい。」
笑う2人は、出会った頃の事を思い出していた。
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます!!よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました!頑張ってください! (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎむぎ | 作成日時:2023年9月14日 17時