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銀時『はぁ…けぇるぞ。』
深いため息をつき、銀時は1人歩みを進める。
新八と神楽はなんとも言えない顔でその後を追った。
神楽『銀ちゃん……ごめんなさい。』
銀時『あ？なにが。』
新八『僕たちが会いたいって言ったから連れて行ってもらったのに……Aさんの前であんな態度取ってしまって…』
銀時『別にお前らはなんもしてねぇよ。あいつは人一倍、他人の顔色を伺っちまう奴なんだ。気にすんな。』
Aはわかっていた。
新八と神楽が自分たちの知らない銀時を見てしまい
寂しがっていたことを。
銀時は知っていた。
自分が最近よく口にするこの2人にいつか会える日をAが楽しみにしていたことを。
銀時自身も、久しぶりにAに会う理由ができて嬉しかったのも、事実だった。
神楽『帰れって言わせちゃったアル。
………あっ！いつものお弁当のお礼も言い忘れたネ。』
神楽と新八は足を止めた。
銀時『おめぇら、そんな行儀のいいガキじゃねぇだろうが。』
新八『……銀さん。僕らちょっと用事思い出しました。』
神楽『先に帰っててヨ！暗くなる前には帰るから！！』
そう言って2人は踵を返し、元来た道を駆け出していった。
銀時『はぁ…ったく。ガキの考えることはよくわからんねぇ。』
.
.
.
ピンポーン、ピンポーン。
何度かチャイムを鳴らすと、料理中だったのか割烹着に身を包んだAが出てきた。
A「ありゃ？どうした？忘れ物？」
扉を開けた途端に、ガバッと抱きついてきた神楽を少しよろけながら受け止めたAは
何が起きてるのかさっぱりわからないと言った顔をする。
神楽『ちゃんとお礼言ってなかったアル。
いつも美味しいご飯作ってくれてありがとう。銀ちゃんがあれ持って帰ってくるのいつも楽しみにしてるアル。
この間、お下がりの服くれたのも…可愛い雨傘くれたのもそうアルか…？
銀ちゃん何も言わないアル。ちゃんとありがとうって言いたいネ…』
新八『あの…さっきはすみません。僕たちもどうしたらいいのかわからなくて……
銀さんは何も言ってくれないから、何も知らなかったとは言え、Aさんに失礼な…』
A「ふっ…ふふっ…！あはは！！はははっ！
こりゃ銀時が気に入るわけだ！！走ってきたのか？？
暑かっただろ。入りな。
私にも、2人のことたくさん教えてちょうだいよ。」
その返事を聞いた2人の表情が
一気に明るくなったのをAは見逃さなかった。
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます！！よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (
レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました！頑張ってください！ (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎむぎ | 作成日時：2023年9月14日 17時
