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銀時『かぁー…んごっ、、、はっ、、、A!?』
次の日の朝、隣で寝ていたはずのAがいなくて
飛び起きた。
A「どうした?銀時。」
ドタドタと音を立てて台所へと駆け込む俺の目に
割烹着姿のAが写り、一気に気が抜ける。
銀時『な、なんでもねぇ。はよ。』
A「おはよ。」
銀時『何やってんだ。そんなの俺やるからまだ寝てろよ。』
A「もう大丈夫だ。ありがとう銀時。昨日は、、すまなかった……」
眉を下げて泣きそうなツラで謝ってくるもんだから、ポンポンと頭を撫でてやる。
銀時『なんか、、、朝飯豪華じゃね…?』
A「今日、屋根の修理の依頼入ってるだろう?ついでにお弁当作ろうと思ってたんだけど……いる?」
銀時『いるっ!!』
A「よかった。包んでおく。」
すっかり見慣れたAのうっすら笑みを浮かべる顔を
銀時『はぁ……まだ顔色わりぃぞ。今日は1日、ゆっくり休んでろ。な?』
無意識のうちに両手で包み込んでいた。
Aの白い肌では余計に目立つ目の下の隈を親指でなぞると
くすぐったそうに目を細める。
顔ちっちぇー。
A「…じゃあ、今日はお言葉に甘えよう。
でも、朝ごはんは一緒に食べたいんだ…」
銀時『お、おぅ。顔洗ってくる。』
A「うん。用意しておく。」
昨日の晩はそのまま休ませたから
結局、一緒に飯を食うことも、話を聞くこともできなかったが
朝起きて、台所にAがいる日常が、こんなに嬉しいことだったなんて…
気づかなかったなぁ。
.
.
.
体調もよくないせいか、あまり進んではいなかったけど
少しでもAが食事をしてくれたことに俺は安堵した。
そのまま休んでろと、俺が片付けをしている間ふと考える。
そういや…
この家に来てからあんなに毎日1人だったの初めてかもしれねぇ。
居間から聞こえてくるテレビの音が
今ここにもう1人。Aがいると言う実感を与えてくれる。
1人ぼっちは平気だったはずなのに…
鬼が聞いて呆れるぜ。
支度をすませて、家を出る前に
なぜかソファーではなく、俺の椅子に座っているAに声をかけるが、
銀時『Aー!弁当もらってくなー?』
返事がない。
銀時『おーい。なんでそんなとこ座って…あれ寝てる??』
窓から入り込む日差しを浴びながら気持ちよさそうに
スヤスヤと眠っているA。
猫みてぇ(笑)
銀時『いってきます。』
毛布をかけ、俺は家を出た。
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます!!よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました!頑張ってください! (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎむぎ | 作成日時:2023年9月14日 17時