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結局、着替えさせられたまま呉服屋を出た。
A「仕立ててもらう手間がないからよかったよ。」
銀時『なんでこんなにもしっくり来てしまうのか…』
A「うん。いいじゃないか。私の想像通りだ。
まぁ、銀時はタッパの割にガリガリだから少しぶかぶかだが…
馬子にも衣装……ってやつだな。」
銀時『褒めてんだか、貶してんだか、どっちかにしろ。』
A「褒めてんだよ。」
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『おや。A、なんだいその格好。
そのツラで男物なんて、宝の持ち腐れもいいとこだよ。』
「女が男物の羽織なんて、イカしてるだろ?
私、この町でうまくやっていく方法考えたんだ。まず目立って、"お登勢のとこの"って覚えてもらうんだよ。」
『なーに言ってんだい。ひっそり暮らさなきゃいけない奴が。』
「この羽織、桜模様なんだ。戒めにしてやろうと思ってさ。どう?似合う?」
『戒めなんてそんなもん、なくていいんだよ。でもまぁ、いいんじゃないかい?似合ってるよ。
馬子にも衣装ってやつさね。』
.
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ふふっ…と珍しく楽しそうな笑みをこぼすA。
銀時『なーに笑ってんだよ。』
コツンと頭を小突くと、ごめんごめんと返ってくる。
A「いや。楽しくてついな。」
銀時『…次は。どこに行くんだ?』
A「次はね…」
それから、すごい勢いで江戸中を連れ回された。
まずは印刷屋。
A「名刺を1セットお願いしたい。」
『Aちゃんのじゃないんだね?なんて刷ろうか。』
A「銀時。名前、どうする?」
銀時『なんでも屋だろ?よろず、、、万事屋で。』
A「いいね。万事屋 銀ちゃ(バシッ)いったぁ…」
銀時『坂田 銀時で。』
A「届け先は、スナックお登勢の2階で。
この銀髪の男。依頼、難題、なんでもござれ。万事屋銀ちゃんの銀時って言うんだ。今後もよろしく頼むね。」
『毎度!銀さんね!Aちゃんの知り合いってんじゃあ忘れるもんも忘れらんねぇや!』
そして看板屋
『【万事屋 銀ちゃん】でいいんだね?』
A「うん。おっちゃん。スナックお登勢の上につけるから、目立つように頼むよ!」
『なんだい。ピンクとかネオンライト付けるとかしとくかい?』
銀時『白に黒字でお願いしますっ!!!!』
『お登勢さんとこの万事屋さんね。覚えたよ。
今度看板設置の手伝いでも依頼しちゃおうかな!』
A「そりゃ嬉しいね。いつでも言ってよ。」
この女…本当すげぇな、、、
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます!!よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました!頑張ってください! (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎむぎ | 作成日時:2023年9月14日 17時