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獄にぶち込まれてから、またあの夢を見るようになった。
刀を振り翳した瞬間の手の震え…
肉に骨に刀が入っていく感触…
あいつらの声…
頭から消そうとしても一生消えない記憶が感触が蘇ってきて
最後には首だけになったあんたが俺を笑う。
『打首だなんて、なんて似合いな死に方なんだ』と。
いつも俺はそこから動けなくて…
自分の首に刀が入る瞬間に世界が真っ暗になる…そんな夢。
でも今日は違った。やけに冷たい手が俺の両目を覆い
『大丈夫だ。……生きろ。』
透き通るような綺麗な声だけが聞こえてきて、その手が離されると小さな光が見えた…
『銀時。』
確かにそう呼ばれている。
まて。待ってくれ！！
.
.
.
銀時『待て！！！』
目が覚めると窓からは日の光が差し込んでいて、知らない天井が広がっていた。
あぁそうか。俺、助かったんだ……
枕元には水の入った桶。
額には生ぬるくなったタオルが置いてあった。
銀時『水…枕？？』
昨日よりはるかに軽くなった身体を起こし、おそらく面倒を見てくれていた人物を探す。
いい匂い…台所か。
銀時『A…？』
A「おー銀時。おはよう。調子はどうだ？」
割烹着に身を包んだ昨日知り合った女が、パタパタと近づいてきた。
このツラに割烹着たぁ…似合わねぇや。
銀時『悪い。お前さんの寝床取っちまって…』
A「怪我人が気を使うんじゃない。熱は……」
そっと額を触られ、俺は少しビクッと身体を揺らす。
冷たい手。まるで夢に出てきた手のようだった。
A「下がってるな。よかった。」
Aが伸ばしていた手を引く時に思った。
昨日はよく見てなかったが、
こいつこんなに小さかったのかと。
A「食欲はある？朝ごはんできてるけど。」
銀時『……食う。』
A「よし。準備するから顔洗っておいで。
それから、あとで頭洗ってやるよ。風呂はまだお預けだが、何か拭くものも用意しよう。」
洗面所、こっちだからと案内され、1番最初に目に入ったのは
綺麗に洗われた俺の着物だった。
銀時『これ…洗ってくれたのか？』
A「あぁ。落ちるか不安だったけど、案外手洗いでいけるもんだな。ないより良いだろ？」
銀時『あ、ありがと…』
A「どういたしまして。」
うっすら笑みを浮かべると台所へと戻っていった。
意外と、表情があるんだな。
少しずつAのこと、知れたらいいなと
柄にもなく思っている自分がいた。
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます！！よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (
レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました！頑張ってください！ (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎむぎ | 作成日時：2023年9月14日 17時
