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私は食事もほどほどに、箸が休まらない向かい側を横目に
新聞を読んでいた。
しばらくすると……
静か、、、だな。
A「はっ??寝……てる。」
テーブルに突っ伏し、スースー寝息を立てる銀髪の侍。
あれほどあった鍋も、釜の飯も空っぽ。
A「ま、まじかよ……。」
.
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ガラガラガラ
お登勢『おや。Aかい。来てもらってなんだけど、家に1匹保護犬いるだろ。今日は店の手伝いはいらないよ。』
A「あっそう?じゃあ掃除だけしてくよ。」
私がここの二階にいる理由。
それは、このお登勢の店の用心棒だから。
いつもは店を手伝いながら、接客もしているが
今日は開店準備だけで済みそうだ。
お登勢『あいつ、大丈夫なんだろうね?』
A「たらふく飯食ったと思ったらそのまま寝やがった。
仕方なく布団に運んでから来たんだ。」
お登勢『なっ…あんたみたいな手練れを前にして寝たってのか。緊張も何もないのかい?あいつには。』
A「ははっ!銀時も相当な手練れってことだろうね。隙なんてあったもんじゃないよ。」
お登勢『どうやら用心棒としては役に立ちそうだねぇ。』
A「銀時があそこに住んでくれりゃ、私はお登勢の番犬、卒業できるんだが。」
お登勢『なーに言ってんだ。2匹とも飼うに決まってんだろ?』
A「おっかないなぁ…なぁお登勢さん。一つ交渉させてくれ。」
お登勢『なんだい。言ってみな。』
A「あの文無しの男、連れてきて、押し付けてきたのはあんただろ?飯食わすのだってタダじゃない。
そこでだ。家賃1ヶ月分まけてくれないか?」
お登勢『そう言われればそうだねぇ。いいだろう。ただ、最後まで面倒見てやっておくれ。』
A「話が早くて助かるや!ありがとう。」
.
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.
家に入るや否や、唸り声が聞こえてきて真っ先に和室に向かう。
予想通り、銀時が眉間に皺を寄せ、魘されていた。
A「もしかして、熱出てきたかな……」
そっとおでこに触れると、ふっと眉間の皺が薄くなる。
A「大丈夫だ。おまえは助かった。生きろ…」
聞こえてるわけもない相手にそう声をかけると
静かな寝息に変わった。
A「なんだ?聞こえてるのか…?」
思わず、くくっ!と笑い声がもれ、自分で驚いた。
今、私…笑った?
完全に無意識だったぞ、、、
この男がいるとなんだか調子が狂うなぁ……
A「桶とタオルと、あぁ水枕も用意するか…」
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます!!よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました!頑張ってください! (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎむぎ | 作成日時:2023年9月14日 17時