Prince of volleyball .

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TV(密着取材) .









" それだけじゃないんですか？ "


｢ ...スランプになって、チームメイトと仲違いみたいになっちゃったんですよ...

当時はもっと無口で、試合中すらほとんどコミュニケーションを取らなかったんで...結局、自業自得なんですけどね...

自分はあんまり、チームプレーに向いてない性格なのか...｢ なんで頑張らないの？ ｣とか｢ みんな頑張ってんのに ｣とか言われても、

｢ お前の頑張ると自分の頑張るは違うだろ ｣とか...｢ お前の価値観押し付けてくんな ｣みたいな...めちゃめちゃ尖ってましたね...

...そんなこと言い返したら、仲良くなんて出来る訳ないじゃないですか。

試合にも出させて貰えなくなって...ずっと1人で練習してたんですけど...やっぱりバレーは6人でするのが楽しかったですし、1人でやるのは辛かったんで、嫌いでしたね ｣


" ...そう、だったんですか "


｢ ...今はもう、いい思い出ですから... ｣









初めて、自分の過去を我々に語ってくれた大路。


その内容は、あまりにも悲しく、そして大路のバレーの" 根幹 "となっているものだった。


我々はずっと不思議に思っていた。


大路Aの強靭なメンタル、そして異様なまでに決まるサーブ…そんな最強な武器を持つ人ならば、完璧主義なのかと思いきや、練習嫌いだという。


世界トップレベルの選手と言っても過言ではない彼女が、チームに新しく入った選手がミスを連発しても怒るどころか、イライラさえもしない。


それに加え、異様なまでにチームメイトに好かれていて、褒められ、認められていると言うにも関わらず、決して傲慢になることはないものの、自己肯定感は高い。


何故、そんなミスマッチな人物がいるのか。


それは、彼女自身の過去を聞くことによって少し理解出来たような気がする。









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