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結局こっちが本題 ページ10

「てなわけで。連れてきやした」
「連れてこられました。こいつを暗殺させてください」
「どんな訳ェ!!?」

ファミレスを追い出されるようにして後にした私は、坂田さんから「何かあったら電話しろよ」という言葉と共に連絡先をゲットすると、先に帰った沖田さんを追いかけた。

パトカーとやらで帰る彼を、屋根の上から追いかけ、クナイを投げること十数回。
それでもくたばらないこの男を追いかけていれば、いつの間にかこの平屋に辿り着いていたのだ。

もちろん、攻撃を受けていた彼が私の存在に気が付かないはずもなく。
『武装警察真選組』と書かれた表札の前で、屋根から地面に叩き落とされたのが数分前。

着けられそうになる首輪を必死に避け続け、何とか彼の手から首輪を横取りしたのもつかの間。
気がつけば手錠がかけられ、そのまま仲良く『副長』と呼ばれる人の元へと来てしまったのだ。

「総悟、てめぇまた変なやつ連れてきやがって……」
「またってなんでさァ。今回はちゃんとこいつが命を狙ってきたっていう大義名分があるんでさァ。人を何でもかんでも拾ってくる犬と一緒にしないでくだせェ」
「似たようなもんだろ」

フゥー、と煙を吐く男。
頭からつま先まで真っ黒な男は、ここに連れてこられる際に説明された『頭の中にマヨネーズとニコチンが詰まった、人の愛を知らない可哀想な人』らしい。

「……顔は、普通」
「てめぇ、初対面で大層な挨拶じゃねぇか。そこに直れ。俺が年上に対する態度を教えてやる」

瞳孔ガン開きの視線がこちらを射抜き、つい「ひぃっ」と悲鳴を上げてしまう。
そんなに瞳孔開いてたら、目薬した瞬間激痛が走りそうだ。
(目だけは……目だけは大切にしないと!)

「やめてくだせェ、土方さん」
「お、沖田さん……」

す、と前に出てくれた彼に、とくりと心臓が音を立てる。
顔は見えないけれど、やっぱりイケメンの背中はイケメンだ。
まあ、マヨラーニコチン中毒さんも確かにイケメンだが、童顔好きの私にはささらなかった。

(沖田さん……)
とんでもないクソガキだと思ってたけど、庇ってくれるなんて優しいところもあるらしい。
やっぱりぶっそうな暗殺はやめにして、友達に−−。

「こいつの介錯は俺がしまさァ。面白そうなんで」
「……」



前言撤回。
やっぱり暗殺します。

休暇って”休む”って意味なんだけど、わかる?→←絶対に許さないって決めたらマジだからマジ



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羽衣瑠璃(プロフ) - おもしろかったです。続き、楽しみにしてます。 (5月17日 15時) (レス) @page33 id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
塩豆大福(プロフ) - みもりさん» 初めまして。お返事が遅くなってしまい、すみません…!まさかコメントいただけるとは思っておらず…!こちらこそ、読んでくださりありがとうございます!好みって頂けて凄い嬉しいです^^ これからも更新していくので、ぜひよろしくお願いします!! (2023年3月4日 23時) (レス) id: 6f796f69bc (このIDを非表示/違反報告)
みもり(プロフ) - ヤッバイおもろすぎます.....まだ主人公に靡いてない沖田さんもこれから伸び代ありそう...!とりあえず好きです好みですこれからもって頑張ってくださいいいい!! (2023年2月18日 1時) (レス) @page17 id: 838092b84b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩豆大福 | 作成日時:2023年2月7日 0時

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