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可笑しいあの子※別視点 ページ30

――おかしい。
完全におかしい。

「ゴルァアッ!!待て粗チン野郎が!!」
「ひぃいっ!!」
「うおおおおお! って、ぎゃあああっ!!!?」
ズサーっと血を滑る小さな身体。
いつもの俊敏さは一体どこに行ったのやら。
「ねぇ、月詠」
「何じゃ、日輪」
「あの子、どうしたの?」
「……」

日輪の問いかけに、何も言えなかった。というか、むしろこっちが聞きたいくらいなのだ。
――どうして突然ポンコツになったのか。
今もクナイをあらぬ方向へと投げたAを見て、ため息を吐く。あのていたらくじゃあ、エースの名は返上じゃな。

「まあ、放っておけばいずれ治るじゃろ」
「うーん……そうだといいのだけれど」
「……心配か?」
「それもあるけれど、それよりあの子の行動がねぇ」
「ふむ……」

日輪の言葉に、再び彼女を見る。派手に転んだのが恥ずかしかったのか、起き上がる気配は無いくせに、懐から出した縄で男をとっ捕まえている。
優秀なのか、そうじゃないのか。

(イマイチ読めん奴じゃ)
まあなんにせよ、このままじゃ傷だらけの血だるまになるのは容易に想像出来る。だって一日五回も転んでるし。足なんか包帯だらけだし。

「と、いうことなんじゃ。何か知らんか」
「何かって、何を?」
「何かは何かじゃ」
「何かじゃ分かんねーよ」

「はあ」とため息を吐く銀時。大きな欠伸をしているところを見るに、どうやら何も知らなさそうだ。
(こいつに聞いたのが馬鹿じゃった……)
わざわざこうして彼の所へと来たのに、これでは無駄足らしい。
とはいえ、心当たりがあると言えば、あの一件――ホストに助っ人に行った時くらいなものなんだが。

「旦那ァー、いやすかーィ?」
「!」
「ん?」
「あり。返事がねぇや。旦那ァー?」

不意に聞こえた男の声。
聞き覚えのあるようなないような声に首を傾げていれば、ビクリと銀時の肩が震える。
まるで全身で『マズイ』と言いたげな様子だ。

「おいっ、早く隠れろっ!」
「ちょっ、何するんじゃっ!」
「いいから!」

(何なんじゃ急に!?)
青い顔をしたかと思えば、バッと動き出し、あろう事かわっちを押し入れに押し込んだ。
慌てた様子に問いかける間もなく、障子が閉まる。

「何なんじゃ一体……」

てか真っ暗なんじゃけど。何かカビ臭いんじゃけど。
あいつちゃんと換気しとるんか?
さすがに長時間は困る、なんて考えていれば、何故か聞こえる爆発音に障子が僅かに開く。てかなんで爆発? 何が爆発?

お前が依頼内容かよ※別視点→←だからトキメキとかマジでいいんですって本当に



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羽衣瑠璃(プロフ) - おもしろかったです。続き、楽しみにしてます。 (5月17日 15時) (レス) @page33 id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
塩豆大福(プロフ) - みもりさん» 初めまして。お返事が遅くなってしまい、すみません…!まさかコメントいただけるとは思っておらず…!こちらこそ、読んでくださりありがとうございます!好みって頂けて凄い嬉しいです^^ これからも更新していくので、ぜひよろしくお願いします!! (2023年3月4日 23時) (レス) id: 6f796f69bc (このIDを非表示/違反報告)
みもり(プロフ) - ヤッバイおもろすぎます.....まだ主人公に靡いてない沖田さんもこれから伸び代ありそう...!とりあえず好きです好みですこれからもって頑張ってくださいいいい!! (2023年2月18日 1時) (レス) @page17 id: 838092b84b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩豆大福 | 作成日時:2023年2月7日 0時

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