第二十一話 ページ22
無一郎邸に来てから3日目、まだ膨大な敷地の掃除には慣れないものの、なんとかこなしてはいる。
今日は無一郎君が柱合会議という柱たちの集まりに参加するらしい。
『じゃあ、行ってくるね。昼間だから大丈夫だと思うけど、戸締りはちゃんとしてね。』
「はい!気をつけるね!行ってらっしゃい^^」
柱合会議にて。。。
柱合会議では、近況報告が主に話された。
『お館様、ご報告したいことがございます。』
「うん、何かな?無一郎。」
『先日、鬼の被害により家を無くした女性と男児を僕の家に迎え入れました。お館様から頂いた屋敷ですので、ご報告をいたします。』
「無一郎は優しい子だね。自分が持つものを持っていない人に分けてあげることはそう簡単なことではないよ。それでも無一郎は分け与えた。良い子だね。」
「((無一郎くん〜!! 優しいわっ素敵だわっ一緒に住んでる人はどんな人なのかしら))
あのぉ、、、無一郎君の家に住んでる女性は何歳なのか気になります」
『年齢は21歳です。一緒にいる子どもの年齢は覚えていません。彼女の名前はAといい、主に家事をしてもらっています。』
「困っている人を家に招き入れるとは!良い行いだな!感心感心!」
「時透が他人を匿うなんてらしくねえなぁ〜!これは派手に恋しちまったかぁ?」
『.....』
「((無一郎くん...!!可愛い〜!顔色は変えてないけど黙りかけちゃった!))」
「時透、その女性とは出会ったばかりなのだろう。それなりに信用できる人なのだろうな。下手に介入でもされて我々鬼殺隊の内事まで知られたらどう責任を取る?」
『僕には彼女が信用できる人間であると分かります。』
「無一郎が言うなら間違いないと思うよ。私は無一郎の言葉を信じる。一度私も会ってみたいのだが、後日呼んで貰ってもいいかな?」
『勿論です。』
柱合会議終了
「おかえり!今日もお疲れ様」
『お館様がAに会いたいって仰ってたよ。』
「え!!!お館様って、、、鬼殺隊の指揮官、、、緊張するなぁ」
『とても優しいお方だから、そんなに案ずることないよ。明日は非番だから、僕が連れて行ってあげるよ。』
「ありがとう...失礼の無いようにしなくちゃ...」
翌日
「君が、Aだね。話は聞いているよ。鬼の被害により家を無くしてしまったとか。随分と大変だったね。」
想像よりはるかに温かく優しい声で話してくれて、
お館様がみんなから慕われる理由が分かった。
26人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:むいっちゃま | 作成日時:2021年4月21日 3時