日プのオオカミちゃん (ページ34)

今日:13 hit、昨日:25 hit、合計:99,270 hit

出会うも別れるも運次第3 ページ34

-

メンバーが次々に選ばれていく。

柾哉くんとは希望通り違うチームになることができて、向こうは確かに最強アベンジャーズチームだけど、奇跡を起こした四谷くんのおかげで最後に逆指名で小堀くんが入ってきたこっちも、負けず劣らずかなりいいチームだと思う。

……あとは。

矢部MC『男子勢のね、メンバーが決まりました』

岡村MC『アベンジャーズチームができたり、四谷の奇跡が起こったりと色んなことがありましたがそんなことよりみなさん、もう待てません！って顔してますねえ』

矢部MC『では、大神さん』

「はい」

矢部MC『これからどういう風に、この10チームに自分たちが入ると思っていますか』

「……そう、ですね」

岡村さんに真っ先に質問を振られたAちゃんと、急に、ふ、と目が合う。でもすぐになんともないように逸らされてしまって、ああ、まあそうだよね、と思っていると、

古瀬「髪色、なんか前より似てきたなあ2人。かわいいやん」

と後ろに座る直樹くんがヒソヒソ話しかけてきてブワッ、と顔に急に熱が集まってくるのが分かってしまい、思わずバレないように顔を伏せた。

「10チームいて、わたしたちも10人いるので、……希望制なのか、抽選制なのかは分からないですけど、たぶん1チームに1人ずつ入らさせてもらえるのかな、と思ってます」

矢部MC『なるほど。希望が通るのか通らないか、ということですね』

「はい」

岡村MC『じゃあもし希望が通るなら入りたいチームがあるってことですね？』

「……入りたいチームっていうか、」

それでもAちゃんの声はどんどん耳に入り込んできて、顔の熱いのはなかなか治らない。

……でもAちゃん、僕の帽子どうしたんだろう。

ちゃんと被っていってくれたのかな。それともやっぱり西くんの時みたいに一旦は被るけど、って感じで、部屋にでも置いていった？

「……楽曲的にJO1さんの『無限大』はちょっと厳しいなあと思ってます」

「「えーーー！！！」」

尾「なんで！」

ア「無限大来てよ〜」

柾「そうだそうだ〜」

岡村MC『無限大チームから大ブーイングが起きてますね〜』

矢部MC『大本命だったんでしょうか』

そうして質問に答え終えたAちゃんと、また、でも今度はバチリ、と目が合う。

するとAちゃんはほんの少しだけ俺に向かって優しい目をしてから、その視線を奏ちゃんの方にスイッと向けた。

……それはずるいよ、Aちゃん。