日プのオオカミちゃん (ページ17)

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フレンドリーじゃない君へ3 ページ17

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「……ごめんな。カノちゃんと話すといつもあれくらいのマシンガントーク始まるんよ」

カノちゃんはいつも通りバババッと好きなことを話して、藤牧くんと髙塚くんをなぜかわたしに託して「スウェットもらってくるね！」とダッシュでどっかに行った。

たぶんダッシュで行かなくてもセール商品じゃないからなくなることなんてないし、むしろ人も多いだろうから是非気をつけてゆっくり行ってもらいたいものだ。

牧「……でも、よく奏さんから大神さんの話、聞いてたから」

「あ、ほんまに？」

髙「いい子で優しくて〜って、すんごい褒めてたよ」

「あーいつも通りやな。通常運転やわそれ」

牧「仲、良いんだね」

「……そういう2人も、仲良くなったんやね」

藤牧くんと、髙塚くん。この練習生の中でも飛び抜けて歌が上手い2人、というのは私の耳にすら入ってきている情報だ。

特に、藤牧くんはSNSか何かで歌だけをあげていたとかで、どことなくあのNissyさんを思い起こさせる甘い歌声を持ってる、とか。

確かに顔も可愛らしいし、どちらかと言えばカッコイイよりキュートが似合う顔立ち。

それに反して髙塚くんは、いい顔をしている。キリッとした感じが、ザ！イケメン。圧倒的陽キャ感ね。

髙「うん。俺がね、すごい京介と仲良くなりたくて」

「ほう」

牧「ちがうよ、俺だって仲良くなりたかったよ大夢と」

「ほうほう」

髙「ほんとに？でも俺の方が気になってたからね、京介のこと」

「ほー……」

牧「もういいって(笑)ほら、大神さん困ってるし、」

髙「でもほんとのことだもん」

……ほう。なるほど。そりゃあカノちゃんも目つけるくらいいいコンビだわ、ある意味。

「あ、同い年なんや藤牧くん」

牧「うん」

「……じゃあ、京ちゃんにしよ」

牧「……京ちゃん……え、なんで？」

「え？なんとなく」

髙「あははっ！いいじゃん京介」

牧「いやまあ俺は別にいいけどさ……」

髙「ね、じゃあ俺は？」

「んー、大夢くんは大夢くんやなあ。ひろちゃんとか嫌やろ？」

髙「あ、それは確かにちょっと……」

案の定、カノちゃんがAクラスの色の服を持って帰ってきて渡してくれるや否や、ギラギラした目でちゃんと仲良くなったか調査が入り、3人で合わせて苦笑いするしか無かった。

ほんと、うちのカノちゃんがとんだ迷惑をかけてやがるよ。ごめんな、京ちゃん、大夢くん。