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▽濱家side
Aってお化けとか苦手なんやな｡
入る前からぶるぶる震えてたの気づいてたけど､
まさかこんなに俺に引っ付いてくれるなんて｡
いつもは逆やから新鮮で､嬉しい｡
｢うわぁっ…！｣
さっきまでシュウペイのでかいリアクションで隠れてた声｡
ホンマに怖いんやな｡
濱｢大丈夫やで｡｣
俺の言葉に頷く｡
喋れんくなるほど極限状態やん｡
ってか泣いてへん？
しっかりAを引っ張って
なんとかゴールできた｡
ヘトヘトな彼女｡
リタイアして先に外へ出ていたシュウペイが来て
シ｢よく頑張ったね｡
すごいね｡えらいえらい！｣
Aをぎゅうっと抱きしめて撫でた｡
濱｢えらいやあらへんがな！
自分だけ先にリタイアしておいて！
どけ！俺のAに触るな…！｣
奪い取ってこれでもかっていうくらい甘やかす｡
ロケバスに戻り､メンタルケア｡
｢一人で寝られんかもしれん…｡｣
可愛い｡
濱｢じゃあ俺ん家泊まりぃ｡｣
ミックスナッツは明日も東京でライブやったはず｡
｢いいんですか？｣
濱｢勿論や｡｣
お泊りなんてリリーが知ったら怒るやろうな｡
へんてこりんなTシャツ着て
お風呂から出てきたA｡
そんなところさえ愛おしいと思てまう｡
俺が風呂あがるまでも色んなものにビビり倒してたみたいで
濱｢なになになに？｣
後ろからぎゅうっと抱きしめて来て離さんなってもうた｡
｢めっちゃ物音聞こえてビックリしました｡｣
濱｢お隣さんか上の階の人やろ｡
大丈夫やって｡｣
そんなビビらんといて｡
このままやと俺は俺で心臓持たんぞこれ｡
｢じゃあ私はソファで寝ますね｡｣
濱｢は､なんでや｡｣
一人で寝るんが怖いから泊まりに来たんやろ？
濱｢おいで｡｣
ベッドに呼ぶと､遠慮がちにやって来た｡
｢失礼します…｡｣
濱｢おやすみ｡｣
｢おやすみなさい｡｣
流石に向かい合わせで寝るのは恥ずかしいのか
背中を向けるA｡
そりゃそうやわな｡
俺も背中を向け目を瞑った｡
少しして､
｢…もう寝ました？｣
囁くように言った｡
濱｢まだ｡どうしたん？｣
｢あの…手｡｣
振り返ると､申し訳なさそうに出された手｡
｢握っててもらっても良いですか…｡｣
甘えん坊やん｡
溜まらんギャップや｡
濱｢お安い御用や｡｣
手を握って､互いの鼻先が触れそうなくらい近づく｡
もう一度おやすみなさいを言って
眠りについた｡
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作者名：あまから | 作成日時：2021年7月28日 21時
