わんこと。 ページ15
今日のお当番は、可愛いさかたん。
可愛い!ここ重要!!
「A〜。入ってええ?」
ノックもせずにズカズカ入ってくる年上組と違い、ドアの前でちゃんと声を掛けてくれる。
返事をする代わりにドアを開けると、枕を抱えてはにかむさかたんの姿。
お風呂上がりだからか、いつもより髪がぺたんこ。
「可愛い……っ」
「……可愛い?そうかなー、ありがと!」
さかたんは、ふにゃりと笑ってベッドの右側に寝そべった。……私も、隣に。
「……ロールキャベツ、美味かったなぁ」
「え、ほんと??」
ロールキャベツと言うよりは、ところどころキャベツが被さってる肉の塊、だったけどね。
思いっきりばらばらになってたし。
「うん!また作ってな!!」
「練習しとく」
ロールキャベツの話が終わってしまい、暫く沈黙が流れる。
あれ、寝ちゃったのかな。
そう思いさかたんの顔を覗き込もうとすると突然、さかたんがくるりと寝返りを打った。
こちらを向いたさかたんと、ばっちり目が合う。
「どっ、どしたの……??」
「ふふ、やっぱかわええなぁ〜っ」
めっちゃ可愛い、大好き、って繰り返すさかたん。……恥ずかし過ぎて、顔を手で覆いたくなる。
……ふと、志麻くんの言葉が甦った。
__ あいつ、お前に甘えたくて猫被ってるだけやで??
__ 油断しとったら、スイッチ押してまうかもなぁ。
「……ねぇ、さかたん」
「んー??」
「さかたんって、スイッチあるの?」
我ながら、頓珍漢なことを聞いたとは思う。……だけど、気になるんだ。
「スイッチ……??」
突然、さかたんは自分の体じゅうをぺたぺた触り始めた。
……いや、そうじゃない!!
「あの、物理的な話じゃなくて。その……、志麻くんが、スイッチ押してもうたら何とかって……」
「ふぅん、志麻くんそんなこと言うたんや。えっと……、俺はな」
真面目な顔になったさかたんが、口を開いた。
「Aの嫌がるようなことはしたくないねん。Aに嫌われたくないから。同意してくれるまでは手ぇ出さへん。……けど」
「けど??」
「俺も、一応オトコやから。あんまり無防備にしとったら、どうなっても知らんよ??」
そう言って、妖艶な表情を見せるさかたん。
え、何。さかたんがかっこいい……!?
……なんて、思ったのも束の間。
「ちょ、何言わせとんねん!!寝るで!寝るからな!おやすみ!!!」
結論、やっぱりさかたんは可愛かった。
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2019年12月30日 12時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - 水羽さん» コメントありがとうございます!文才はないですよ…(汗 頑張ります、これからもよろしくお願いします! (2019年8月25日 13時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - コメント失礼します!さかたん可愛すぎません?いや、他のメンバーも可愛いんですけど。とりあえずもう、好きです(真顔) 文才分けてほしいものです...更新楽しみに待ってますね! (2019年8月24日 22時) (レス) id: 499bbb9188 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - .。なな。.さん» ありがとうございます!全然です…まだまだ構成が不自然だったり問題ありありですがそう言って頂けるのは嬉しいです。これからも頑張ります!!! (2019年4月10日 23時) (レス) id: 06cbca279d (このIDを非表示/違反報告)
.。なな。.(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく読ましてもらってます!私はこんな感じの書けないので羨ましいです…笑更新頑張ってください!! (2019年4月8日 23時) (レス) id: 04e70c44c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サク | 作成日時:2019年2月20日 0時