44 テント。 ページ45
「海ぃいいいいいいっ」
目的地に着くなり、カラフル頭達が騒いでます。
「テント建てよかー」
張り切って仕切ってくれるさかたんだけれども。
「あれっ、……ん？……あっ、こうかな？んんん？いや、ちゃうなぁ……」
「坂田……？？」
どうやらテントの建て方を知らないようです。
「さかたん。それ、そこに通すんじゃないよ……。そもそも、こんな砂利の上じゃだめだから」
「そうなん……？？」
あからさまに悲しそうな顔をするさかたん。
「あそこにしよっか。ちょうど平らになってるから」
「なるほど！A、天才やな！！」
はしゃいで何にも手伝ってくれない3人をほったらかしにして私達はテントを設置した。
砂利のところに戻り、持ってきた荷物をテントまで移動させる。
「あっ、それ重たいやろ。俺が持つ」
「大丈夫だよ」
「……ええから」
半ば強引に私からクーラーボックスを取り上げようとするさかたんの手が少しだけ私の手に触れた。
思わず手を引っ込めてしまい、ボックスを受け取り切れなかったさかたんが体制を崩した。
「ごめん！！」
思いっきり砂利の上で転ぶさかたん。
私はすぐに駆け寄り、隣にしゃがみ込んだ。
「ほんとにごめんね、私が急に離しちゃったから……」
「何で急に離すんやぁー」
「ごめん」
こけさせてしまって本当に申し訳無くて、ただただ謝った。
「もしかして、さ」
「うん……？」
「俺と手が触れたから？？」
「……ッ！！」
ニヤッと笑ってさかたんはそう言った。
全身の熱が顔に集まるのが分かる。
「手が触れて、ドキドキしたからかなぁ？？」
座ったままの体勢で私の顔を覗き込んでくる。
私は何も言えず、無意味に口を動かすばかりだった。
「かーわいっ。顔真っ赤やで」
「……うるさい！」
「はいはい、はよ着替えておいで。俺ら先に行ってるからな」
「ん」
すぐに自分の鞄を手にして、逃げるようにその場を去った。
こんなSなさかたん、初めて見たんだけど……。
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りん。(プロフ) - 瑠那さん» 読んで頂いてありがとうございます！！苗字、固定になってないと思うのですが…？？ (2018年12月25日 0時) (
レス) id: 06cbca279d (このIDを非表示/違反報告)
瑠那(プロフ) - 苗字がたまたま私のリアルの苗字と一緒で、すごく奇跡を感じながら見ましたw (2018年12月24日 19時) (レス) id: 2dfbc27317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サク | 作成日時：2018年12月17日 1時
