4 勉強会。 ページ5
「お邪魔しまーす」
あの後チーム決めをして、翌日からテスト前日まで私達は生徒会室で勉強することになった。
副会長のセンラが、3年生の会長さんに頼んで空けてくれました。
ちなみにチームは、志麻&センラVSさかたん&渉くん&私。
学力では渉くんと私が同レベル、さかたんと志麻が同レベル。センラが学年1位でぶっちぎりだから私達のチームは若干不利かな??
いやいや、3人で協力すれば不可能はないよね!
「うわー、赤点7個の奴が来たよ」
「やっほぉ。赤点ナナコちゃんだおっ」
不可能はない、よね……??
「A、ベクトル教えて欲しいんだけど」
「渉くん、いいよー。どのへん??」
ベクトルは数学の中でもかなり得意。
「これの3番。どこから取り掛かればいいのか分かんなくて」
むむ。威張っておいてだけどこれ結構難しいのでは……。
「ちょっと時間頂戴!」
自分の鞄からルーズリーフと筆箱を取り出す。
「俺も教えてー」
「んー、渉くんの終わったらね。さかたんは何が分かんないの?」
「何で勉強なんかしなあかんのか。そっからわからん」
「渉くん。解けたよー」
「無視って酷ない!?」
「聞こえなーい。……渉くん、解説的なの書き込んどいたから見て〜」
「すげぇ分かりやすいな、さんきゅ」
「Aー。俺も教えて」
「志麻も!?……なんで勉強するの、とかだったら受け付けないからね」
言いながらさかたんの方を見ると、ぷくーっと頬を膨らませてこっちを見てた。
「流石にそこまでじゃねーし。えーっと、この問題」
「あー、それはねぇ……」
「て言うかA!何で志麻くんに教えてんねん!敵やで!?」
いや、そうなんだけど……。
「だって、志麻のチームのお方があれだから……」
私達の会話なんかちっとも聞こえないぐらい集中してシャーペンを動かしてるセンラを指差す。
「そやけどぉ〜!いや、先に俺に教えてや!」
「俺達が勉強する理由を??」
「ごめんて!ちゃんとやるから教えて下さい!!」
「いいよ」
「A〜!やっぱりお前はええ奴や!最高!好き!」
「坂田最近好き好き言い過ぎ。昨日のグルチャでセンラにも言ってただろ」
「好きの安売りは良くないなぁ」
「志麻くんが言うことちゃうよね」
久しぶりに口を開いたセンラくん。ド正論です。
結局、チーム関係なく教えたり教わったりしてみんなさっきよりかなり賢くなった。
「そろそろ帰りますかー」
急いで荷物をまとめ、生徒会室を後にした。
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りん。(プロフ) - 瑠那さん» 読んで頂いてありがとうございます!!苗字、固定になってないと思うのですが…?? (2018年12月25日 0時) (レス) id: 06cbca279d (このIDを非表示/違反報告)
瑠那(プロフ) - 苗字がたまたま私のリアルの苗字と一緒で、すごく奇跡を感じながら見ましたw (2018年12月24日 19時) (レス) id: 2dfbc27317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サク | 作成日時:2018年12月17日 1時