第佰拾陸話「無意味じゃない」 ページ30
.
ちなみに私の身体を這っていた蜘蛛は男性によって全て斬り殺されました。
もう全てにおいて感謝しかない。お礼を言いたかったが、この口はパクパクと魚の呼吸のようにしか動かない。
……ああ、情けない。私何しに行ったんだろ、ただただ情けない。
あの2人の制止を振り切ってまで行く事だったのか。
結局あの「下弦の鬼」に捕まったんだ、何して行ったんだって話だ。
本当に、情けない。
「………1人の隊員が、俺を呼びに来た。お前に救われたのだと、そう言っていた」
ぴくり、と反応した。
指先が動く。
「お前のした事は無駄ではない。………泣くな」
ぽろぽろと、頰に涙が伝っていた。
違う、違うんです。私が助けたんじゃない。
この身体はあの人が勝手に動かすから、私のおかげなんかじゃないんです。
________……いいや、それでもお前の意思だよ。
________お前の意思で、あの男の命を救ったんだ。
________だからメソメソ泣くんじゃない、A
千里曾祖父ちゃんまで同じ事言う〜〜……
涙腺が崩壊したようにぽろぽろぽろぽろ涙が流れる。正直辛い。こんなイケメンの前でボロボロに泣くの恥ずかしい。
イケメンはそんな私をガン見していたが、フイと顔を逸らしまた歩き始めた。
……そういや、何処へ連れてかれるんだ?これ。
.
1320人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
社会人になる筈だった私の就職先は『鬼殺隊』と呼ばれる組織に決定しました。伍【...
金髪君に散々貢いで貰ってたら、いつの間にか形成逆転されかけた話。参【鬼滅の刃】
もっと見る
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えのぐ(プロフ) - 初めまして!もうこのコメント欄みないかもですけど一応言っておきます…百弍話の最後「異性には厳しい」と書いてありますが同性では…?細かいかもしれませんが…!この作品大好きですん。更新頑張ってください…! (2019年9月18日 19時) (レス) id: 6a2a84fe35 (このIDを非表示/違反報告)
シアン(プロフ) - 今日1日で全部読んでしまいました()好きです!これからも更新頑張ってください! (2019年7月29日 20時) (レス) id: 8d130acbce (このIDを非表示/違反報告)
衣鶴奈(プロフ) - 夢主ちゃんが本当に面白すぎて1話ごとに必ず笑ってますwwめちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2019年7月29日 11時) (レス) id: 8c5e0feeb8 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - コメント失礼します。この作品が面白すぎて、全然原作知識ないのに壱から1日で読んでしまいました!!番外編も含め、続きすっごく楽しみにしています!! (2019年7月27日 22時) (レス) id: 8f71767d1e (このIDを非表示/違反報告)
棒人間 - 初めまして。この作品、とっても面白いですね!たまたま見つけて読んだのですが、この作品で鬼滅の刃の夢小説に目覚めました。応援しています!頑張って下さい! (2019年7月25日 21時) (レス) id: 804948c577 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年7月21日 9時